11月の予報
10月は20日ごろから、秋のキノコの本番突入。キノコがたくさん出て楽しかったですね。
さて、11月はどうでしょう。11月上旬は10月に引き続き秋のキノコがたくさん出そうです。とくに10日まではたくさん出そうなので、キノコ探しに励んでみてはいかがでしょう。
長期予報によると、11月は気温は高め、雨は少なめとのことです。ということは中旬以降、キノコ探しは苦戦させられそうですが、その頃になると晩秋のキノコが出始めるます。晩秋のキノコは、倒木に生えるキノコの仲間が多いので、倒木を中心に探せば、キノコはたくさん見つかると思います。気温高めなので、今年最後のキノコシーズンを満喫しましょう。
10月の予報
9月も雨が少なく、秋雨前線も通ったのですが一瞬で通り過ぎていきました。キノコ探しには苦労する月だったですね。ただそんな中、夕立が多めに降った地域は、キノコが大量発生。ほんと雨次第なんだと思わされました。
さて10月。気温は高いですが第1週は雨の降る日が多そうです。これにより出遅れていた夏のキノコが一斉に発生する可能性があります。期待しましょう。その後は1週間に1回程度雨が降りそうで、10月10日ごろよりは最高気温が25度を下回ってきますので、秋のキノコの登場です。雨次第ですが、ぼちぼち継続して発生しそうです。
10月はキノコ狩りのシーズンですが、毒キノコに注意して、楽しんでください。
9月の予報
8月の前半は少しキノコが出ましたが、中旬以降は全くダメ。先月の予報で書いたように雷雨に期待してみたのですが、あまりに雨がなくてカラカラで、雷雨も全く効果がありませんでした。また、予報が外れたようです。すいません。
8月末の台風の雨で、少しは出ると思ったのですが、今日(8月31日)山を覗いてきたら、キノコは全く出ていませんでした。しかしそこそこは降ったので、9月上旬は少し出ると思います。
長期予報によると、9月もあまり雨がなく、気温も高いそうなので、9月中旬のキノコ探しはあきらめて、9月20日過ぎの秋雨に期待しましょう。
予報が外れてくれるといいのですが・・・
8月の予報
7月の予報も半分外れでしたね。7月前半は雨はそこそこ降りましたが、予想したほどキノコが発生せず、梅雨の空けた7月末になって、ようやくキノコがたくさん出始めました。予報は難しい。
さて、8月はどうでしょう。中期予報によると、全般的に晴れの日が続きますが、その合間に雷雨が定期的に降るそうです。これには期待です。8月のキノコの発生は完全に雨の降る量に比例します。雨が降れば出る、雨が降らなければ出ないと結果がはっきりしていますので、雷雨のあった地域を常にウォッチし、その場所を狙ってキノコ探すようにしたらどうでしょうか。
7月の予報
6月の予報、大ハズレだったですね。(♡ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾⁾ すいません。なにせ6月中旬までは雨が降っても空気が乾燥していたせいか地面はカラカラ。ほとんどキノコは発生しませんでした。その後梅雨入りしたのですが、全く復調せず月が終わってしまいました。
さて、7月はどうでしょう。7月は1年中で一番キノコの発生する時期ですから、間違いなく出ます! ただ、前半は雨が多く地温が上がりきらないので、出方は控えめです。今年の梅雨明け長期予報によると7月20日ごろですから、その前後からキノコ大爆発となるはずです。大いに期待しましょう。
6月の予報
5月の予報
最近暖かい日が続いています。雨も定期的に降っていて、今年のキノコの発生は例年より少し早いかもしれません。先日もキノコを探しに行った山の中で、テングタケの仲間を発見しました。傘の部分で折れていたので写真は撮りませんでしたが、”えっ、もうあるんだ!”と少しびっくりしました。一方気温が高くなると、顔の周りにまとわりつく虫も増えてきて、いいような悪いような・・・・
5月はキノコはあまり発生しません。本格的な発生は梅雨を待たなくてはなりません。それまではボチボチです。ハイキングをしながらなどアウトドアに精を出しで、ついでにキノコを探してみて下さい。
4月の予報
桜が咲いて、暖かくなって、心がウキウキする季節ですね。広島の中期予報を見ると、雨が定期的に降って、暖かい日が多いそうです。そこで、その勢いでキノコ探しに行きたいところですが、キノコは今地中で菌糸を伸ばしている最中で、地上に表れるキノコはあまりありません。
4月は来るべきキノコシーズンを前にして、もう一回図鑑でキノコを勉強し直したらいかがでしょう。キノコも5回ぐらい出会ったらだいたい覚ますが、特徴のないキノコや、あまり見たことのないキノコはなかなか覚えられません。そこで勉強。空いた時間は花見、ハイキングなど。楽しい季節ですから、有効に使ってみてください。
3月の予報
最近はちょっと寒いですが、今年の冬は暖冬だったですね。そのせいか2月後半に入った山では、例年より多くのキノコが見つかりました。これはちょっと期待できそうですが、3月に出るキノコはだいたい決まっていて、発生場所も決まった場所にしか出ません。
この時期、キノコを見つけたかったら知っている人に聞くのが一番です。やみくもに山に行っても見つかりません。皆さんこの機会に、広島きのこ同好会に入ってみてはいかがですか?
12月、1月、2月の予報
いよいよ12月。今年はというか、今年もあまりキノコ的にはいい年ではなかったですね。年の途中で少しいい時期もありましたが、年の後半キノコが全く出ない時期があり、余計そんな気がするのかもしれません。
さて、これからの冬の時期、倒木から出るキノコが主体になります。山に入ったら、倒木を1本1本ていねいにキノコを探していきます。そうすると、結構見つかるものです。でも種類が限られ、いつ行っても同じキノコばかりということになりがちですので、あまり頑張らずに、自分のペースで山歩きを兼ねてキノコを探す、そんな感じがこの時期はいいと思います。
11月の予報
先月の大胆希望は見事外れて、10月は雨なしカラカラ天気でキノコが全くない状態でしたね。11月の長期予報も、11月中旬までは雨がほとんど降らない予報ですので、今年のシーズンはこのまま終わってしまいそうです。
11月は高い山を目指しましょう。雨のない時でも、倒木はたっぷり水を含んでいるので、倒木のある高い山でキノコを探しましょう。ムキタケ、ナメコなんか見つけられたらラッキーですね。さらにそこの行ったら、アカチシオタケやウスキブナノミタケなどきれいなキノコも一緒に生えていますので、写真の撮ったらとっても楽しいですよ。
11月も捨てたものではない・・・・?
10月の予報
先月の予報で、9月前半は厳しいかもと予報したのですが、完全に外れて、9月は前半から絶好調でしたね。予報は難しいです。
さて、10月ですが、どうでしょう。9月後半から雨が少なく、10月前半も雨があまり降らない予報なので、発生は例年より少な目でしょう。また気温も高く、出るべきキノコが、気温が下がるのを待っている状態です。
そこで、大胆希望(予報ではありません)。10月中旬以降、気温が下がり、雨が適度に降ってキノコ大発生。特に10月、11月は食べられるキノコが多く、1年で一番楽しい季節になる。・・・・となればいいのですが。
9月の予報
8月は先月の予報通り、全くと言っていいほどキノコが出ませんでした。特に前半はカラカラで探しに行っても1本とか2本とか。8月の終盤になってようやく少し復調しましたので、何とか楽しむことができました。
さて。9月はどうでしょう。8月末に復調したのですが、その後雨らしい雨が降っていないので、9月前半は厳しいかもしれません。長期予報を見ると9月中旬から定期的に雨が降る予報になっていますので、中旬以降回復すると思います。降水量は平年並みより少し多そうですので、キノコも少し多いかもしれませんね。
秋はキノコの楽しい季節ですので、中旬以降は山に野に、キノコを探しに行きましょう。
8月の予報
先月の予報で、梅雨明けにキノコが大爆発すると書いたのですが大ハズレ。梅雨明け期待して山に入ったのですが、少ししかキノコがありませんでした。こんな年もあるんですね。そしてその後雨なしとなり、キノコはぱったりと出なくなりました。
さて、8月はどうでしょう。長期予報では、盆ぐらいまで雨らしい雨は降らないので、地面はカラカラ、キノコは全くダメでしょう。唯一山間部はたまに雷雨があるようなので、そういった場所を狙っていくしかキノコは見つからないでしょう。
雨さえ降れば、ヒメベニテングタケ、コトヒラシロテングタケ、キヒダタケ、ナラタケモドキ、ベニウスタケなどが見つかると思います。
今のところ8月はキノコはほとんど出ない予報ですが、この予報が外れてくれることを願っています。
7月の予報
いよいよキノコが大爆発する7月ですね。6月は適度に雨が降って、近年の中では非常に良い状態で7月に突入するのではないかと思います。7月の前半は雨が多いですが、後半の梅雨明け前後にはキノコ大爆発がみられるでしょう。
一番いいのは、梅雨が明けてから10日程ですので、この時期を集中的に攻めてみてはどうでしょうか。テングタケの仲間、イグチの仲間などがたくさん発生します。一人で行っても簡単に20~30種類のキノコを見つけることができます。1週間ほど開けてまた探しに行ったら、別のキノコを20~30種類新たに見つけることができるでしょう。
今年は本当にいいのではないかと予想しています。7月は何をおいてもキノコ、皆さんおおいに楽しんでください。
6月の予報
例年より8日早く梅雨入りしました。このまま定期的に降り続いてくれたらいいのですが、昨年のように梅雨入り後雨が降らず、ほとんどキノコのない6月は困りますよね。適度の降ると6月後半からキノコが一斉に出始めるので、そうなることを期待しましょう。
まず出てくるのがベニタケ属のキノコです。ベニタケ属は同定が難しいキノコなので、属までで止めていることが多いキノコの仲間です。次にイグチ科のキノコではヤマドリタケモドキ、テングタケ科のきのこではイボテングタケなどが発生します。
これ以外にこの時期の出るキノコに、アカダマキヌガサタケがあります。とても変わった形をしていて、きれいなキノコですのでぜひとも探して写真を撮ることをお勧めします。
5月の予報
今年は暖かくなるのが早いようで、桜も例年より1週間ぐらい早く咲きました。5月の長期予報をみると、気温高め、降水量多めだそうです。キノコにとっては良い5月といえそうです。
しかし5月は例年キノコはあまり出ません。4月まではボチボチキノコが発生しますが、5月になるとキノコの発生はほとんどなく、6月になってからようやくキノコが発生しだすといった具合です。
5月を代表するキノコは、カンゾウタケ。広葉樹林は発生する真っ赤なキノコです。レバーにそっくるなのでカンゾウタケと名がついたようです。アミタケ、ヌメリイグチといったイグチの仲間も発生します。
5月はワラビなどの山菜取りやハイキングに精を出して、その合間にキノコを探すといった過ごし方がいいのではないでしょうか。それとカンムリタケは5月いっぱい発生しますので、写真を撮るのでしたらカンムリタケを狙って下さい。
4月の予報
桜も満開で、春本番。4月の予報は、気温高めで雨も少し多そう。キノコにとっては良い月となりそうですね。
毎年同じことを書いていますが、4月に出るキノコは決まっています。トガリアミガサタケ、カンムリタケ、キツネノワン、キツネノヤリタケ、ミイノモミウラモドキなどです。この中でキノコらしい形をしたものは、ミイノモミウラモドキぐらいで、あとはキノコらしくない、ちょっと変わった形をしています。そこがおもしろいところです。写真映えしますよね。
ミイノモミウラモドキはどこにでも出ますが、それ以外のキノコは出る場所が決まっています。一度場所が分かったら、毎年同じ場所に発生します。そういった場所をぜひ見つけてください。自分だけの秘密の場所になりますよ。
3月の予報
いよいよ3月。暖かくなってキノコシーズンが始まりそうですが、なかなかそうはいきません。キノコにとってはまだ寒い(?)ので、この時期出てくるキノコは決まっていて、それ以外はあまり見ることができません。
この時期に出てくるキノコは、ミイノモミウラモドキ、ベニヤマタケ、センボンクヌギタケ、シロキツネノサカズキモドキなどです。この中で比較的見つけやすいのはミイノモミウラモドキですが、それ以外はちょっと難易度が高いです。
3月の長期予報では晴れた暖かい日が多いそうですので、ぼちぼちフィールドに出て、気持ちをキノコモードに切り替えてはいかがでしょう。
12月、1月、2月の予報
11月も雨がほとんど降らなかったですね。特に前半は全く降らず、これで今年のキノコシーズンは終わってしまいました。せっかく9月、10月と順調に来てたのに残念です。広島は瀬戸内気候ですので、そんなに雨が続かないということは分かっていましたが・・・
さて、冬の季節は固いキノコを勉強するいい機会だと、これまでもこのキノコ予報で話してきましたが、今年はマクロレンズを持って固いキノコのアップ写真を撮ってみることを提案します。
固いキノコは、アップで撮るとハッとするような大変美しいディテールを持っています。新しい発見がありますよ。ぜひ挑戦してください。
11月の予報
10月はキノコがたくさん出ましたね。マツタケも例年の1.5倍ぐらい出たみたいです。
さて、11月ですが、10月中旬からの雨なしの影響で、11月前半はあまり出ないのではないかと思います。ただ気温がそんなに下がっていないせいか、まだ晩秋のキノコがあまり出ていないので、11月前半に雨が降ってくれれば一気に出てくる可能性はあります。ただ長期予報では11月10日過ぎまで雨らしい雨はなさそうなので、ちょっと心配です。
雨が降らない時、地面が渇いていても倒木は水分を蓄えていますので、倒木を中心にキノコ探しをしてみてはいかがでしょう。ブナとかミズナラが生えている標高の高い山が、これからねらい目です。山を遠くから見渡して、折れている木があれば、その下にキノコがいっぱいなんてこともありますよ。
10月の予報
9月は予報通り絶好調でした。9月末になって、少し調子が落ちましたが、とくに9月中旬はあちこちでキノコが爆発してました。
さて10月ですが、ズバリ、いっぱい出ます。9月は台風の影響などで雨が定期的に降りキノコの生育の環境が整いました。10月の初旬は、気温はまだ高めだそうですが、それ以降気温が下がりだすと、秋のキノコが一斉に出ると思います。10月も場所を問いません。どこでも出るでしょう。
10月になるといよいよキノコ狩りシーズンの開幕ですが、一つだけ注意点を申し上げておきます。キノコの中毒症状は、軽いものから重いものまでいろいろありますが、重い症状の場合、内臓、特に腎臓が犯されることがあります。腎臓が犯されるとどうなるか・・・→ 万が一助かっても、一生人工透析をしないといけないようになります。恐ろしいですね。
キノコの毒の有無は、キノコを1種類ずつ毒かそうでないかを正確に覚えないと判別できません。くれぐれも図鑑の写真に似ているからといった素人判断や、「なんちゃって名人」の言葉を頼りに、パクっと安易に食べないようにしてくださいね。
9月の予報
8月は雨がよく降りました。こんなに雨の多い8月も珍しいですね。しかしキノコのほうは、予想に反してそれほど出ませんでした。特に8月後半は数が少なかったですね。端境期なのでしょうね。
さて、9月は長期予報によると、雨の日が多そうです。やりましたね。8月の雨で順調に菌糸を伸ばしたキノコが、9月の雨で一斉に出てくるといった状況になりそうです。また気温が下がると一層キノコの発生が促進されますので、9月のキノコ探しは大いに期待が持てそうです。
場所は特にこだわりません。得意な場所や広島キノコ同好会の観察会が行われる場所などを参考に、どんどんフィールドに出てキノコを観察しましょう。
8月の予報
6月末に梅雨明けが宣言され目の前が真っ暗になったのですが、気象庁の予報に反して、7月はまさに梅雨でしたね。そのおかげで徐々にキノコが生え出し、7月末にはキノコが爆発する状態になりました。
さて、8月はどうなるか? 長期予報を見ると定期的に雨が降るようです。過去には8月の1か月間、雨なしといったこともありましたが、今年はそのようなことななさそうです。定期的に降るので、キノコが途切れることなく、出てくれると思います。
探す場所はどこがいいか? 雨さえ降れば標高に関係なく出てくれでしょう。但し標高の高いところのほうが、乾燥に強く、比較的よく出てくれますので、標高の高いところを中心にキノコを探してはどうでしょうか。
熱中症の心配も少ないですからね。
7月の予報
梅雨が明けてしまいましたね。梅雨の期間の雨量は例年の1/3だそうです。7月に残りの2/3降ってくれると期待してた矢先の梅雨明けでした。本当に目の前が真っ暗。
ただ広島の中期予報を7月中旬までは、戻り梅雨のような雨の日と曇りの日が交互に続くようです。中期予報に期待しましょう。
7月は1年を通じて一番キノコの発生する月です。雨さえ降ればどこに行ってもキノコの出会えます。インターネットの雨雲レーダーを見ながら、雨の降った場所を目指してキノコ探しをしてください。それが一番確実です。
6月の予報
5月、後半は特に惨憺たる結果でしたね。キノコが全くない、どこに行ってもないという日が続きました。原因は、中旬以降、雨が全くと言っていいぐらい降らなかったためです。
6月はというと、今のところ中旬までは雨マークがありません。従って前半は厳しい状況が続くと思います。しかし例年6月半ばまでには梅雨入りしますので、後半は楽しくキノコ探しができるようになるでしょう。
6月は、テングタケの仲間、ベニタケの仲間が最初に出てきます。テングタケの仲間はなかなか見栄えのするキノコで、写真の被写体としてもってこいです。
変わったところでは、サンコタケのような変わった形のキノコも出てきます。
6月後半から、7月にかけては、キノコが一年で一番出る季節ですので、大いに楽しみましょう。
5月の予報
5月と言えば初夏。暖かくなったのでキノコもたくさん発生して・・・と思いがちですが、どうもキノコ達は地下で菌糸を伸ばしているだけで、地上にはその姿をほとんど現わしません。キノコの季節を楽しむためには、まだまだ辛抱が必要です。
そんな中、シロキツネノサカズキが5月末ごろに発生します。小さいキノコで真っ赤なとてもきれいなキノコです。私の知っている発生場所は1か所だけで、場所が分からないとたぶん見つけられないでしょう。どうしても見たいという方は、広島きのこ同好会までご連絡ください。
それ以外では、アミタケが発生します。アミタケは初夏と秋に大量に発生しますので、山歩きを兼ねて探してみて下さい。ミイノモミウラモドキ。ヒトクチタケ、ヒメキクラゲは比較的発生時期が長いので、見つけやすいと思います。
今月も、めげずに頑張りましょう。
4月の予報
ようやく春本番。楽しい季節の到来です。でもキノコはこの時期あまり発生しません。キノコ世界はまだ冬なんですかね?
4月の出るキノコの代表的なものは、キツネノワン、キツネノヤリタケ、カンムリタケ、キチャワンタケなどです。これらのキノコは、4月になると場所は限られますが絶対に発生します。
どれもちょっと変わった形をしていて、写真映えするキノコです。但しすべて小さいキノコですので、きれいに撮ろうと思うと、マクロレンズか私が使っている近接撮影のできる広角レンズなどがあったほうがいいでしょう。
これ以外にもキノコは発生しますが、それは時の運。キノコがなくてもめげずに頑張りましょう。
3月の予報
今年の冬は寒い日が多かったですね。さて、長期予報では、3月は平年並みとのことです。三寒四温で雨が適度に降る、そんな3月になりそうです。
3月のキノコは、カンムリタケ、トガリアミガサタケの2択でしょう。カンムリタケは県内各所で発生します。県央の森公園(現在ここへの道路は閉鎖中)、おおの自然観察の森、臥竜山などが主な発生場所です。早い場所では3月10日ぐらいから見ることができます。
トガリアミガサタケは、市内の公園など意外と身近な場所に発生します。発生時期は3月20日ぐらいからです。
これらのキノコはだいたい同じ場所に出るので、ピンポイントで場所が分かっていれば、見つけるのにさほど苦労しません。探してみて下さい。変わった形をしているキノコですので、写真に撮っても面白いですよ。
12月、1月、2月の予報
11月に入ってからキノコの発生は少し持ち直しましたが、すでに時遅し。キノコの発生がぐっと減る12月になってしまいましたね。長期予報によると12月は気温低めのスタートの予報ですので、今年も寒い冬になりそうです。
冬場のキノコ探しは、ゆっくりじっくりと時間をかけて、探すことになります。1日歩いても1種類、2種類のキノコしか見つからないことも多いですが、12月。1月、2月と3カ月スパンで見ると、意外と出ているものです。
寒さに負けず、腐らず、あきらめず、辛抱強くキノコを探してください。きっといいキノコと出会えるはずですよ。
11月の予報
10月は雨が降らず、散々でしたね。こんなにキノコのない10月は初めてです。
さて、11月はどうでしょう。雨が降っても降らなくても、11月は倒木から発生するキノコが面白くなります。倒木は降雨量にあまり左右されず常に湿気を保っています。従って時期が来れば、自然とキノコが発生します。ムキタケ、ナメコ、ヒラタケ、クリタケ、アカチシオタケなどがその代表格でしょう。
雨が降れば、ムラサキシメジ、ハタケシメジ、ヌメリイグチなどを見ることができるでしょう。
11月はキノコ狩りのフィナーレの月ですね。毒キノコには十分注意して、キノコを楽しんでください。
10月の予報
9月はキノコがたくさん出ましたね。予報通りと言いたいところですが、若干間違っていました。というのも、9月中旬まではキノコの発生が多かったのですが、9月下旬は雨が少なかったせいか、発生が少し落ち着きました。
さて、10月はどうでしょうか。長期予報では、前半は雨が降らない予報となっており、気温も高めなので、発生は少し少ないと思います。しかし気温が下がってくる中旬以降は、雨が降ればたくさんのキノコが発生すると思います。いずれにしても雨次第ですね。、
10月は食べられるキノコがたくさん発生します。しかし毒キノコと食べられるキノコの見極めがたいへん難しく、図鑑頼りの素人判断は大変危険です。基本的に山に生えているキノコは食べないという選択が、一番いいと思います。それでもどうしてもという方は、キノコ同好会等に入って勉強してください。ある程度分かるまで数年かかりますが、何とか見分けられるようになります。
広島きのこ同好会では、10月16日(土)~24日(日)、広島市植物園で野生キノコ展を開催します。特に23日(土)と24日(日)は、現物のキノコを展示します。当日は同好会会員が毒キノコか食べられるキノコかなど詳しく説明しますので、興味のある方は是非いらして下さい。
9月の予報
8月中旬、身の危険を感じるほどの大雨が降り続きましたね。例年8月は雨が少なく、毎年雨が降ってほしいと願っていましたが、今回はあまりに降り過ぎました。
雨が降り過ぎると、キノコの発生もストップするようです。雨が上がった20日すぎからフィールドを廻ってみましたが、キノコノ発生は芳しくありませんでした。
さて、9月はどうなるのでしょう。8月の雨で地下の菌糸はかなり伸長したはずですので、9月は例年になくキノコ発生が多いのではないかと思います。また長期予報を見ると、9月中旬まで雨が多い予報となっていますので、9月後半には大いに期待が持てると思います。
今月は、大いにキノコを楽しみましょう。場所は問いません。どこでも出ます。
8月の予報
今年の梅雨明けは7月13日。県南部はその後数日は雨が降りましたが、以後雨なしが続いています。例年8月は雨が少なく、キノコの発生も少ない時期となっておりますが、今年も同じような状況で推移するものと思われます。さらに連日高温の日が続きますので、雨が降るまでは、無理をしてキノコ探しに行かないことをお勧めします。
どうしてもという時は、もみのき森林公園、臥竜山、広島県立県民の森など比較的標高の高い場所がいいでしょう。標高の高いところも8月はキノコが全般的に少ないですが、気温が5度ぐらい低いため、熱中症を気にせずキノコ探しができます。
※ もみのき森林公園、臥竜山、広島県立県民の森は、キノコの採集が禁止されています。 ※
※ 採集する場合は事前に公園の管理事務所などで許可を得る必要があります。 ※
※ キノコは、見つけたらキノコを抜かずに、カメラで撮って楽しむのが一番ですね。 ※
8月に発生するキノコのいくつかの写真を、下記に貼っておきます。
8月のキノコ探しのポイントは、雨を待つか標高の高いところです。
7月の予報
今年の梅雨入りは例年より1カ月も早かったのですが、6月の入ってからは期待したほど雨が降らず、キノコはあまり出なかったですね。でも、6月末に山に行ったら、キノコが出そうな雰囲気がガンガンとしていましたので、雨が降れば一気の発生しそうです。
長期予報では、7月中頃まで雨が続きそうです。期待しましょう。
7月は1年で一番キノコが発生する時期です。キノコを観察するには一番いい時期で、この時期を逃さずフィールドに出てキノコを探しましょう。場所は特に選びません。一般的にキノコが発生する場所は森林ですが、そんなところの行かなくても広島城や普通の公園でも発生します。予想外の場所で予想外のキノコを発見する・・・というのも、キノコ探しの醍醐味です。是非フィールドに出てキノコを探してみて下さい。
7月に発生する代表的なキノコの写真を下に貼っておきます。実際にはこの何倍もキノコが発生します。キノコを探すだけでも楽しいですよ。
6月の予報
今年の梅雨入りは5月15日。例年より1カ月近く早い梅雨入りです。キノコ好きにとっては、待ちに待った季節の到来です。6月の長期予報では気温の高い日が多そうなので、キノコの大爆発を期待しましょう。
ただ例年、6月初めはキノコが少ないもの。いつもだと6月末ごろからぐっとキノコの発生が増えますが、今年は早い梅雨入りのおかげで、6月中旬から本格的なキノコの発生が見られるかもしれません。楽しみですね。
6月に発生する大型のキノコは、テングタケの仲間です。テングタケの仲間は基本的にツバとツボを持ったキノコの仲間で、種類が多く、色もきれいで写真写りの良いキノコです。よく見かけるのはタマゴテングタケモドキ、カバイロツルタケなどです。ヒメベニテングタケは小型ですが、傘が赤いキノコでよく目立つキノコです。
イグチの仲間も少し遅れて発生します。6月末にはヤマドリタケモドキが発生します。成長すると大型のキノコになります。色は少し地味ですが、柄には網目模様があって写真写りの良いキノコです。
最後にキノコではありませんが、変形菌をご紹介します。倒木の上などを這いまわってバクテリアなどを捕食し、ある時期になるとキノコと同じようにし子実体を作り、そこで胞子をつくり飛ばすアメーバの仲間です。この子実体はたいへん小さいですが、マクロレンズで撮るとアッと驚くような形をしています。梅雨の時期は変形菌が大活躍する時期ですので、キノコもいいですが、たまにはちょっと変わって被写体にもチャレンジしてみて下さい。
簡単に見つけることのできる変形菌の代表はタマツノホコリです。倒木に白い点々があったらこの変形菌の可能性がありますので、虫メガネで確認してみて下さい。
5月の予報
今年は全般に温かいようで、山菜の発生は1週間前後早まりました。キノコのほうも、これにならって少し早まるかもしれません。
しかし例年5月はキノコの端境期。キノコがありそうでほとんどない時期。コロナもあるし、来るべきキノコの大爆発に備えて家でじっくりキノコの勉強などしてはいかがでしょうか。
5月を代表するキノコはカンゾウタケでしょう。静かな森の中で木の幹から真っ赤な舌が出ていたら、それがカンゾウタケです。出る場所は決まっています。探してみて下さい。
5月後半になると、少しずつキノコが出始めます。みつけやすいキノコは、アミタケとモリノカレバタケ。どちらも発生数が多いため、見つけやすいと思います。
いずれにしても、6月になるまでは辛抱ですね。
4月の予報
最近暖かい日が続いています。4月もこの傾向が続くようですので、外に出てキノコを探すにはいい季節になりました。しかし4月に発生するキノコは限られていて、キノコ的には寂しい月となります。
4月には子のう菌の仲間がいくつか発生します。トガリアミガサタケ、カンムリタケ、キツネノワン、キツネノヤリタケなどです。カンムリタケは先月も紹介しましたが、4月が発生のピークで、それこそ何十本単位で発生します。そこで一工夫。カンムリタケを見つけたら単純にカンムリタケだけを写真に撮るのではなく、何かと一緒に撮るといい感じになります。私は去年、県北の水芭蕉の咲く場所に行って、一緒に撮りました。
先月紹介したミイノモミウラモドキは3月ぐらいからずっと発生し続けますが、4月終わり頃になると、他の担子菌の仲間もちらほら出てきます。去年はニセヒメチチタケを見つけました。
こうして季節がだんだんと進んでいきます。ただキノコ的に楽しい季節はやはり6月になってからでしょうね。
3月の予報
長期予報によると3月は比較的暖かい日が続くようです。順調にキノコが発生しそうですが、3月は決まった場所に決まったキノコが出るので、場所を知ってその場所を重点的に探すことが必要です。場所については広島きのこ同好会の人に聞いてみて下さい。ていねいに教えてくれると思いますよ。
3月に出るキノコは、変わった形のキノコや色のきれいなキノコが発生します。変わったキノコの代表はアシボソアミガサタケ、カンムリタケ、フクロシトネタケ属のキノコ、色のきれいなキノコではシロキツネノサカヅキモドキ、ベニヤマタケなどです。どれもフォトジェニックなキノコですので、是非ともカメラで狙ってください。
キノコ型のキノコでは、ミイノモミウラモドキが発生します。キノコの少ない時期に出るキノコですので、写真の被写体として大切なキノコです
12月、1月、2月の予報
いよいよ12月。キノコ的に冬の季節の始まりですね。いわゆる柔らかいキノコはぐっと減り、固いキノコ主体の観察時期に入ります。
冬は固いキノコを勉強しよう! というのが、これからのキノコとの関わり方になりますが、柔らかいキノコが全く発生しないわけではなく、何種類かは発生しますので、今回そういったキノコをご紹介します。
この中で一番簡単に見つかるのでニガクリタケです。どこにでも顔を出します。それ以外はというと、なかなか見つけることができません。但し一度見つけると、毎年その近辺に発生することが多いキノコ達です。
この冬は、寒さに負けず、これらの柔らかいキノコ探しに挑戦してみてはいかがでしょうか。
11月の予報
先月は中旬に一時キノコが多く発生しましたが長続きせず、それ以降はボチボチといった状態でした。聞くところによるとマツタケだけは良かったそうです。おこぼれにあずかりたいものですね。
さて、11月の天気予報は例年通りとのことですので、キノコも例年通り、だんだんキノコが少なくなって、いよいよ終盤を迎えるということになりそうです。
夏場のキノコは地面から生えてくるものが多かったですが、これからの季節は立ち枯れた木や倒木から生えてくるキノコが面白いです。代表的なものはブナやミズナラなどから発生するナメコやムキタケです。ご存知のようにナメコ、ムキタケは、代表的な食菌(食べられるキノコ)で、美味しいキノコです。
ここでその探し方を一つお教えします。それはブナ林に行って、やみくもに探し歩くのではなく、台風などで折れたブナやミズナラの木を探すことです。そうすると下に折れた幹が横たわっていて、そのにナメコ、ムキタケが発生するという次第。笹などが多く茂っていて倒木が見えないブナ林では、とくにこの方法が効果的です。
倒木からは、ヒメアジロガサモドキやカエンタケなど毒キノコも発生します。特にカエンタケは最強の毒キノコで、触っただけで手が炎症を起こすと言われていますので、持ち帰らないのは当然としても、絶対に触らないようにしましょう。
10月の予報
先月は、9月は中盤から回復すると予想したのですが、実際には9月の後半になってからの回復でしたね。
予報は難しい・・・・
さて10月ですが、9月末に回復してきた勢いをそのままに、比較的キノコの多い月になりそうです。特に前半は楽しめるのではないでしょうか。
広島キノコ同好会のメンバーが良く行くキノコのフィールドは、大野自然観察の森、聖湖キャンプ場、もみのき森林公園、みよし風土記の丘、御調八幡の森などです。どこもキノコが出る時期に行けば、多くの種類のキノコがたくさん発生います。私はキノコ写真を撮るのがメインなのですが、運良くこういった時期に当たれば、写真を撮るのに忙しくて先に進めないといったうれしい悲鳴を上げることがあります。
キノコは見ているだけでも楽しいものです。どうかこのいい時期にフィールドに出て、キノコを存分に楽しんでください。
9月の予報
8月はキノコあまり出なかったですね。7月はたくさん雨が降ったので良いと思ったのですが・・・・
予想通りには、なかなか行きませんね。
さていよいよ9月ですが、前半はあまり期待が持てないでしょう。なにせ8月は雨がなく、カラカラでしたから。ただ、中期予報を見ると、9月の第2週あたりからは、定期的に雨が降りそうな予報ですので、中盤からは回復してくると思います。
9月になると、キノコがたくさん出て、キノコ狩りのシーズンが始まります。楽しみにしている方も多いと思います。その一方で怖いのが毒キノコ。キノコ狩りには必ず毒キノコというリスクが存在します。キノコを1本食べただけで死んでしまうようなキノコもあるんですよ。
キノコの中毒を防ぐには、ちょっと突き放した言い方になりますが
1。野生のきのこは絶対食べない
2.本当にキノコの事をよく知っている人に鑑定してもらって、安全なキノコだけ食べる
ぐらいしかないでしょう。ここでちょっと宣伝になりますが、広島キノコ同好会には本当にキノコの事を良く知っている人がたくさんおります。興味がある方は、このホームページのお問合せからご連絡下さい。
皆さんくれぐれもキノコ中毒には注意して下さいね。
下記のキノコ写真には、9月に発生する毒キノコが3種類、食べられるキノコが4種類含まれています。どれかわかりますか?
8月の予報
この原稿を書いている時点では、梅雨明けはまだ。月が変わらないと完全な梅雨明けとはならないようですね。
7月は本当に雨がたくさん降りました。例年7月は一年中で一番キノコが出る季節ですが、雨が降りすぎたせいで、思っていたほど出ませんでした。しかし梅雨明けする8月上旬は、期待が持てるのではないでしょうか。
さらに、7月の大雨で地中の菌糸は思う存分伸びていると思いますので、9月以降の秋のキノコには期待が持てます。今年はマツタケの大豊作の年になるかもしれません。
さて、今年の8月は雨次第ですが、地中の菌糸が元気なため、そこそこ出るでしょう。ただ8月は気温が高いので、標高の低いところは5日も雨が降らないと地面はカラカラとなり、キノコの出はピタッと止まります。そこで、標高の高いところがねらい目です。もみのき森林公園、臥竜山、聖湖キャンプ場、比婆山などは、8月でもキノコがそこそこ出ます。また涼しいので、まさにこの時期のキノコ観察にはうってつけの場所ではないでしょうか。
7月の予報
コロナの県外移動自粛が解除されました。6月末ごろより、キノコの発生が上向いてきましたので、7月はコロナの予防を確実に行いつつ、キノコの観察のためフィールドに出てはいかがですか。
7月は1年で一番キノコが発生する月です。広島城周辺、比治山といった市内の公園、ひろしま遊学の森(緑化センター)、おおの自然観察の森などの近郊の森林公園、もみのき森林公園、県民の森などの標高の高い森林公園など、どこに行ってもキノコを観察することができます。図鑑片手に是非行ってみて下さい。
※福富町の県央の森もこの時期キノコがたくさん発生するのですが、先日の雨で通行止めになったようです。残念ですね。
写真の被写体になるきれいなキノコもこの時期に出ます。テングタケの仲間で真っ赤なタマゴタケ、黄色のキタマゴタケ、上品な色合いのチチアワタケ、柄が絵になるセイタカイグチ、黄色で可憐なアンズタケ、ピンクの傘に針金のような柄のあるハナオチバタケ、変わった形のサンコタケなどいくらでの写真の被写体となるキノコに事欠きません。
キノコの写真を撮ったらそっとその場を離れましょう。キノコだってちゃんと生きているのですから。
6月の予報
コロナの緊急事態宣言は解除されましたが、依然としてコロナは発生し続けていますね。県外移動は6月19日からとなっていますので、それまではやはり「ステイホーム」で頑張るしかないですね。
と言っても6月前半は5月に引き続いて、キノコがあまりありません。従って無理をして外出するより、家でキノコの勉強、これが一番です。
長期予報を見ると、今年6月の降水量は例年並みか、少し多いという予報になっています。予報通りであれば6月の後半には期待が持てるでしょう。
キノコの開幕は、テングタケの仲間から始まります。ツルタケ、タマゴテングタケモドキなど少しづつ発生しだします。これに併せて、アミスギタケ、ホコリタケ、マツノフサヒメホウキタケなど発生します。
6月の主役はウスキキヌガサタケです。黄色い貴婦人といってもよさそうな装いのキノコですが、最近発生場所が少し増えているような気がします。以前私の知っている発生場所は1カ所だけだったのですが、昨年同好会のメンバーなどに話を聞くと、新たに3カ所で発生しているとのことでした。どんどん増えて、当たり前のキノコになってくれるといいですね。但し当たり前になってしまうと、ありがたみが消えてしまいますが・・・・。
5月の予報
コロナの終息が全く見えませんね。今月のキノコ観察は、ずばり「ステイホーム」です。5月は例年山に行ってもキノコはほとんどありません。どうせキノコはありませんので、ステイホーム、家でじっくりキノコの図鑑で勉強するなどしたほうがずっと良いと思います。なにせ命がかかっているのですから。
とはいっても、気分だけでもキノコ狩りを楽しみたいという方に、5月に出るキノコ、3種類ほど紹介します。カンゾウタケ、アミタケ、ナラタケです。
カンゾウタケは5月を代表するキノコで、シイなどの木の根元に発生します。発生場所は決まっていますので、1回見つけると、毎年観察できるようになります。
それとシーズンを通して発生するキノコのはしりとして、アミタケ、ナラタケが発生します。どちらも見つける難易度は低いので、山をたくさん歩くと見つけられると思います。
でも、今年はステイホーム。コロナ明けを期待して、家で頑張りましょう。
4月の予報
暖かい春が訪れるというのに、コロナウィルスの影響でそれどころではないですね。山にキノコを探しに行くことは気分転換にもなり、こんな時期には最適の運動ですが、生き帰りの交通手段を考えると、あきらめざるを得ない方も多いと思います。どうぞ無理をせず、コロナが終息するのを待ちましょう。
こんな時期ですから、4月のキノコ予報については、簡単にご説明します。
暖かくなる4月は、一斉にキノコが発生しそうですが、意外と出ません。毎年苦戦を強いられる月です。この時期は、一般的なキノコ型のキノコは少なく、子嚢菌(子嚢という袋状の細胞の中に胞子を生ずるもの)がいくつか発生します。シャグマアミガサタケ、アミガサタケ、テンガイカブリ、キツネノワン。キツネノヤリタケ、キチャワンタケなど。形の変わったものが多いですが、発生場所は限られていますので、見つける難易度は高いと思います。行ける人は、頑張って探してみて下さい。
3月の予報
相変わらず暖かい日が続いていますね。長期予報によると3月も暖かい日が続くようなので、キノコの発生も少しずつ早まるのではないかと思います。
3月も後半になると、カンムリタケとトガリアミガサタケが発生します。カンムリタケは水辺、トガリアミガサタケは道端とか公園とか人の生活圏の近いところに発生します。さらに言うと、ちょっと汚いところに発生します。西洋では美味しいキノコとされていますが、発生場所がそんなところなので、ちょっと食べようなんて思わないですよね。
3月にはいよいよ典型的なキノコ型のキノコ(傘があってその下に柄のあるキノコ)が発生します。ミイノモミウラモドキ、ベニヤマタケです。ミイノモミウラモドキは、褐色の地味なキノコで、風景に溶け込んで見つけずらいですが、この時期比較的多く発生します。ベニヤマタケは発生場所が限られていて、山口県の秋吉台周辺が発生場所です。時期的にはちょうどカルスト台地の山焼きが終わったころです。見つける難易度は少々高いですが、とてもきれいなキノコですで、是非挑戦してみて下さい。
2月の予報
暖冬が続いていますね。2月も引き続き暖かい日が多いようです。
暖かいとキノコの発生も多そうですが、この時期出るキノコは限られていますので、発生時期が少し早まったりするぐらいでしょう。
今月はこの時期に発生するチャワンタケの仲間をご紹介します。一つ目はツバキキンカクチャワンタケです。このキノコは椿の花が咲く時期にその樹下に発生します。このキノコを見つけるには、まず花の咲いている椿の木を探して、次にその下の枯れ葉や枯れ枝を取り除いて見つけます。たくさん発生するキノコで、1本の椿の下に数十本発生していることも珍しくありません。但しどの椿にも発生するというわけではないので、じっくり探してみて下さい。
次にアネモネタマチャワンタケです。このキノコはイチリンソウ、ニリンソウ、ユキワリイチゲといったイチリンソウ属(anemone)の花の咲く時期に、その近辺に発生するキノコです。ツバキキンカクチャワンタケと比べて見つける難易度は高いのですが、一度発生場所が分かれば同じ場所に毎年発生するようです。
今回紹介した2種類のキノコは、見つけるためにまず花を探さなければならないという、ちょっと変わった探し方のキノコですので、この時期のお楽しみとしてぜひ挑戦してみて下さい。
1月の予報
今年も終わりかけています。今年はキノコ的にはあまり良い年ではなかったですね。高温と雨が少なかったことが原因でしょう。来年はいい年になるでしょうか?
1月はキノコがなかなか見つかりませんね。雪でも降れば、傘に雪を乗せたカイガラタケなど撮るものが増えますが、どうも長期予報によると、気温が高めで雪が少なそうです。じっくり探すしかなさそうですね。
1月に出るキノコ、いや1月でも出てくれるキノコと言い直させてもらいますが、ありがたいキノコの筆頭がニガクリタケです。いつでもどこにでも生えているので、普段は素通りすることが多いですが、キノコのない時期には貴重なキノコとなります。まだ幼菌のうちはきれいな黄色の傘をしているので、是非とも撮ってみてください。
シイタケなんかも出ます。一般的にシイタケは春と秋に出ると言われていますが、秋には出ずに真冬に出るものがあります。冬は成長が極端に遅いので、見つけたら長く写真の被写体になってくれます。
1月の珍しいキノコといえば、スギカワタケ(仮)でしょう。杉の切株、丸太などから発生しますが、発生する場所が限られますので、見つけにくいキノコです。ヒダがとっても面白い形状をしていますので、見つけたらルーペで観察してみて下さい。
12月の予報でもご紹介しましたが、この時期の写真の被写体としてはスエヒロタケを外せません。上から横から裏からと、どの角度から撮っても絵になります。是非とも挑戦してみて下さい。
12月の予報
11月はキノコの爆発もなく、淡々と終わってしまいましたね。少しは期待していたのですが・・・
12月は、11月の名残で多少いろいろなキノコが出るでしょうが、基本的には決まったキノコしか出ません。この時期に出るのは、キヒラタケ、フユヤマタケ、アシナガタケ、スエヒロタケなど。
固いキノコは、年中出ているツリガネタケなどです。以前寒い時期は、固いキノコを勉強しようと書きましたが、今年は雪が降ったら、カメラを持ってキノコを撮ろうというキャッチフレーズの下、フィールドに出てみたらどうでしょうか。
雪の中のキノコ、きっと面白い写真が撮れると思いますよ。
11月の予報
10月もキノコが少なかったですね。広島県では幸い被害はほとんど出なかったのですが、2回の台風で雨がそこそこ降ったにもかかわらず、気温がずっと高く、秋のキノコが出そびれたといった状態が続きました。
最近になってようやく気温が下がってきましたので、出そびれた秋のキノコが、一斉に出てくるのではと期待しております。しかし季節はすでに11月ですので、キノコの大爆発はないでしょう。今年もこれで終わりかもしれませんね。
さて今月はこの時期発生するキノコと人里の距離感について、ざっとご説明させていただきます。但しこの通り当てはまらない例もたくさんありますので、そこは皆さんの経験で、距離感を感覚的につかんでいって下さい。
人里に一番近い場所で発生するキノコは、ハタケシメジです。このキノコは工事などで人が手を加えた場所、例えば公園の斜面や林道に発生することが多いキノコです。砂利道の真ん中に堂々と生えていたりして驚かされることがあります。
人里近くの公園などに発生するキノコは、クギタケ、ムラサキシメジなど。これらのキノコは、山奥に行かなくても、都市近郊の公園を丹念に探せば、見つけることができます。もともと発生数が多いキノコなので、遠くまで行かなくてもOKですね。
人里から離れた場所に発生するキノコは、ムキタケ、クリタケなど。これらのキノコはいわゆる山に行かないとなかなか見つけられません。但し発生数は多いので、場所さえ分かれば翌年から比較的簡単に出会うことができます。キャンプ場などもねらい目です。
ヒラタケは、山奥でも発生しますが、意外と町中の公園の切株に発生したりするキノコです。人里との距離感でいえば、近いとか遠いといった目立った特徴のないキノコのようです。枯れ木に発生するので、条件が合えばどこでもという感じなのでしょう。
ところでこのヒラタケ、美味しいキノコなのですが、自然界に生えているヒラタケは虫などの寄生によってできた虫こぶがあるものがありますので、私的にはあまり採って食べたくないかなと思っています。それより毎年そこに発生してくれて、写真が撮れる、これが私にとっての一番です。栽培物もたくさんスーパーに並んでいるので、食べるならそれで十分ですよ。
10月の予報
9月はキノコが少なかったですね。雨が少ない、気温が下がらないのダブルパンチで、秋のキノコが出ずらい状況が続きました。10月頭にまた台風が来る予報ですが、被害がないこと祈りつつ、台風によって雨が降り、気温が一気に下がらないかなとひそかに期待しております。
10月から11月にかけては、キノコ狩りのシーズンですね。今月はこの中から6種類ほど食べられるキノコをご紹介します。
マツタケ、コウタケ、アブラシメジモドキ、ハタケシメジ、アミタケ、オウギタケの6種類です。これ以外にもクロカワやニセアブラシメジなど、いくつか食べておいしいキノコが発生します。
さて、キノコを美味しくいただくためには、いくつかのポイントがあります。まず第一は、正しく同定すること。よく似たキノコでも毒キノコがありますから、同定がとても大事です。なんちゃってキノコ名人のような人もいますので、キノコの名前を教わったら、鵜呑みにするのではなく必ず自分でもよく調べてください。
次に新鮮な個体を採取することです。野生のきのこは人間が好きなのと同じように虫も大好きです。
まず見た目で新鮮なものを採取し、次に柄の部分を指で軽く押してみて下さい。固ければいいのですが、柔らかかったり、中がスカスカした感じのするものは、ほぼ間違いなく虫が中を食べ進んでいます。アブラシメジモドキやコウタケは特に虫が好きで、生えているものはほとんどすべてに虫さんが入っています。虫さんと言ってもいわゆるウジ虫ですので、そう思うとちょっと食べる気がしませんよね。昆虫食が究極の食料対策だと言われていますので、キノコと一緒にタンパク質も取っていると思うと、いいかもしれませんが・・・
最後に大事なことは、正しく調理することです。生で食べることは絶対に不可ですが、火を通しながらそのキノコの持っている本当のおいしさを生かしてあげるということが、とっても大事です。せっかく採ったのですからキノコに感謝しつつ、至福の味を堪能してみてください。
9月の予報
例年8月はほとんど雨がなくカラカラの状態で9月の入りますが、今年は8月末に10日ぐらい続けて雨が降り続き、キノコにとっては願ってもない状態となりました。気温も下がり、おそらく9月初旬から、たくさんのキノコが楽しめると思います。
9月は7月と並んでキノコの発生がとても多い月で、どこへ行ってもキノコと出会うことができるでしょう。キノコを覚えるには絶好の機会ですので、時間の許す限り、フィールドに出ることをお勧めします。
キノコの個々の説明はしませんが、今月はキノコの好きな場所を合わせて勉強してみるのも面白いと思います。一般的にキノコは湿ったところが好きだと思われていますが、長年キノコを見ていると必ずしもそうではなく、水はけのいい土地で、そこが適度に湿り気がある状態が一番好きではないのでしょうか。山でいうと、谷筋より尾根沿いです。そこに雨が降って適度に湿気を持つ、これが一番キノコの好きな環境です。
もちろん湿気た場所が好きなキノコもありますので、一概には言えませんが、今月はキノコ探しと同時に、キノコの好きな場所について考えてみることをお勧めします。
最後に、とても良く似ていて間違いやすい食用キノコ、毒キノコを紹介します。食用キノコはホンシメジ、ウラベニホテイシメジ、毒キノコはクサウラベニタケです。3枚の写真を見比べてみて下さい。どれも同じ色合いで、ほとんど区別がつかないですよね。区別できるようになるには、時間と経験が必要です。十分注意して下さい。
8月の予報
7月25日、中国地方は梅雨明けした。これからのキノコ探しは雨との勝負。雨が降ればキノコが出るし、雨が降らなければ全くと言っていいほどキノコが出ない。毎日天気予報をチェックして、雨が降った場所にキノコ探しに行くというのが、8月のキノコ探しのポイント。
ここで私がよく行く8月のキノコ探しの場所をご紹介しよう。
<平地に近い所>
・ 県立みよし公園・・・遊歩道が整備されていて、その道沿いにキノコが出るので探しやすいが、
雨が降らないとキノコはほとんど出ない。
・ おおの自然観察の森・・・山の中に散策路沿いにキノコが発生する。また散策路を外れて山の
中に入ってもキノコ探しができる。
<標高の高いところ>
・ 聖湖キャンプ場・・・キャンプ場の芝生面にキノコが出る。早朝は涼しいので、避暑を兼ねて
キノコ探しをするにはいい場所だ。
・ もみのき森林公園・・・広島県を代表するキノコ観察場所である。標高が高く、一日中涼しく
キノコ探しができる。
・ 臥竜山 ・・・中腹から上はブナの天然林となっていて、ブナ林に生えるキノコを探す
には一番適した場所である。
・ 県央の森公園(福富町)・・・標高は上の三カ所に比べて低いが、それでも朝は涼しくキノコ
探しができる。珍しいキノコが出る場所でもあるが現在は昨年の水害の
影響で林道が閉鎖されていて、入ることができない。
全体的な印象としては、平地に近いところは雨が降らないと全滅だが、標高の高いところは、そこそこキノコが発生すので、8月は標高の高いところで、避暑を兼ねてキノコ探しをするのが、ベストでは。
※ 今回紹介したところはすべてキノコの採集には許可が必要です。特に臥竜山は国定公園の
特別保護区となっていますので、事前に学術調査などとして申請しない限り許可されません。
十分にご注意ください。
7月の予報
6月は雨が少なかったせいで、本当にキノコが少なかったですね。しかし中国地方も無事に(?)6月末梅雨入りし、しばらくの間雨の日が続く予報なので、一気に復調するでしょう。
7月は一年で一番キノコが発生する時期。雨の日が多いですが、この時期にいろいろなキノコを観察しましょう。7月に一番発生するのはテングタケの仲間です。ほとんどのテングタケは柄の下にツボ、柄の上部にツバがあるといった形態的特徴を持っていますので、比較的簡単に見分けることができます。一方食べられるかどうかというと、ほとんどが毒キノコ、それも猛毒のキノコが多く、キノコ中毒にならないためには、テングタケの仲間を勉強することはとても大切です。7月に発生する代表的なものは、タマゴタケ、コテングタケモドキ、テングタケ、タマゴテングタケモドキなどです。
イグチの仲間もコガネヤマドリなど発生します。イグチの仲間は、食べられるものが多いと言われていますが、中にはちゃんと(?)毒キノコが含まれていますので、この仲間も勉強が必要ですね。
キノコ型ではないキノコとしては、ズキンタケやハナビラニカワタケなども発生します。ハナビラニカワタケは乾くと少々無残な姿になりますので、写真を撮るのでした雨の日に撮ったほうがいいでしょう。
6月の予報
5月は本当にキノコがありませんでしたね。神無月ならぬ茸無月といっていいくらい5月はキノコの少ない月でした。さて6月はどうでしょう。
最近の天気予報では6月7日ごろ梅雨入りするとのことです。6月のキノコの発生は過去の例を見ると雨の量に比例するようで、雨が多いとそこそこ出ますが、雨がないと5月とあまり変わらない発生状況となっています。雨に是非とも期待したいのですが、どうも6月は雨が少ないようです。6月も苦労しそうですね。
6月後半になるとテングタケの仲間、イグチの仲間が出始めます。数はあまり多くないですがテングツルタケ、たくさん発生するヤマドリタケモドキなどです。またナラタケなどが束生し森がにぎやかになってきます。
6月に発生する珍しいキノコとしては、シロキツネノサカズキ、キツネノサカズキです。名前がたいへんよく似ていますが、実物の印象はだいぶ違います。とちらも探す難易度が高いキノコですので、皆さん頑張って探してみて下さい。
梅雨に入ると粘菌が一気に発生します。その中でタマツノホコリはどこにでも発生しますが、たいへんフォトジェニックな菌です。とても小さいのでマクロレンズが必須ですが挑戦してみて下さい。
5月の予報
4月は晴れた日が続いたため、キノコはほとんど出ませんでしたね。4月後半雨が続いたので、5月は少しは好転しそうですが、例年5月はキノコが少ない時期です。あまり期待しないでキノコ達を追いかけましょう。
5月を代表するキノコは、カンゾウタケです。このキノコ予報でも毎年紹介していますが、特徴的な形と色をしたキノコで、見つけたらドキッとするキノコです。ちょうど木の幹がアカンベーをしたようにみえてユーモラスですね。
ウラスジチャワンタケもこの時期に出ます。チャワンタケはちょうどお茶碗をひっくり返したような形をしたキノコですが、外側に血管が膨れたような筋が出るのでウラスジチャワンタケと名前が付いたようです。
タマキクラゲは1年中出ているようなキノコですが、キノコの少ないこの時期、貴重なキノコです。食べることができると書いてありますが、私は食べたことがありません。美味しいのでしょうか?
キノコ型のキノコではアミタケが発生します。比較的どこにでもあるキノコです、このキノコが出始めると他のキノコも出始めますので、アミタケを見つけたらいよいよキノコの季節が始まったと感じられるキノコです。早くアミタケに会いたいですね。
4月の予報
3月は暖かで、暖かくなるとすぐにキノコが出てきそうですが、4月5月は例年キノコが少なく、キノコ探しで苦労する月です。また典型的なキノコ型のキノコもあまり出ません。
4月を代表するキノコは、桑の木の樹下に出るキツネノワンとキツネノヤリタケでしょうか。名前の通り椀型をしたキノコがキツネノワン、槍の形をしたものがキツネノヤリタケです。覚えやすいですね。発生する桑の木は限られますが、毎年同じ桑の木に発生するので、毎年確実に見ることのできるキノコです。
テンガイカブリタケもこの時期に発生します。ただ発生数はあまり多くなく、私もこれまで1回しか見たことがありません。草地などに発生し、山菜狩りの途中に見つかることがあると言われていますので、山菜狩りに行ったら、ちょっと目線を変えて、このキノコを探してみてはどうでしょう。
キノコ型をしたキノコでは、ヌメリツバタケがこの時期発生します。白いきれいなキノコで、写真映えするキノコです。見つけたら下から撮ってみて下さい。きれいですよ。
3月の予報
今年の冬は比較的暖かい日が続きましたので、キノコの発生は例年より少し早いかもしれません。
3月を代表するキノコは、広島ではカンムリタケです。全国的にみると発生場所は限られますが、広島では3月末ごろから1カ月間、あちこちで発生します。頭の黄色いモヤシのようなキノコですが、水の中から発生しますので、写真の被写体として優れたキノコです。
春を代表するキノコは、アミガサタケの仲間ですが、その中でトガリアミガサタケが一番早く発生します。キノコらしくない形をしているので、このキノコも写真の被写体として面白いキノコです。海外では食べられるキノコとされていますが、時に中毒することがるので要注意です。
シイタケは主に秋に発生しますが、春のこの時期も発生するものがあります。シイタケはご存知のように食用キノコです。山に生えているものは、シイタケの原木栽培をしているところから胞子が飛んで、そこで生えたものだと思われます。従って美味しいはずですが、そうでないことも多いようで。
2月の予報
1月は何となく暖かい日が続きましたが、2月も広島気象台の長期予報では気温が平年より高い日が続くそうです。一方雨のほうは平年並みですが、瀬戸内気候独特の晴れた日が多いとのことです。キノコ日和が続きそうですね。
ただ1月に引き続き2月もキノコが少ない。固いキノコはあるのだがといったぼやきが聞こえそうな月です。しかし2月には、キノコシーズンのオープニングを飾るツバキキンカクチャワンタケ、シロキツネノサカズキモドキが顔を出します。ツバキキンカクチャワンタケは椿の樹下、シロキツネノサカズキモドキは湿気の多い渓流沿いに発生します。
ツバキキンカクチャワンタケの発生場所で代表的なのは、山口県萩市の笠山です。ここには2万5千本の椿が生えています。椿の木1本当たり4本のツバキキンカクチャワンタケが生えるとすると、単純計算でなんと全部で10万本のツバキキンカクチャワンタケが生えている計算になります。なかなか計算通りには行きませんが、たくさん生えていることは確かです。そこまで遠出をしなくてもという方は、広島県内でもたくさん生えていますので、探してみて下さい。
一方、シロキツネノサカズキモドキは県内でまだ1か所しか発生場所が確認されていません。渓流沿いに探してみて下さい。新しい発生場所が見つかるかもしれません。
最後に、発生期間が長いキクラゲ、12月から3月の寒い時期に発生するセンボンクヌギタケをご紹介します。こちらも写真をうまく撮ればきれいなキノコです。
1月のキノコ予報
雪が降ったら、カメラを持ってフィールドに出よう!
1月に生えるキノコは種類が限られ、あまり多く発生しません。どうしてもキノコ探しに出るのが億劫になりますが、雪が降ったら是非家にとじ込まらずに、頑張ってフィールドの出てほしいと思います。雪の中でけなげに生きているキノコ、見つけたら感動しますよ。
12月のキノコ予報
長期予報のよれば12月は例年より暖かい日が多いようです。キノコ探しは楽にできそうですが、発生するキノコは極端に減りますので、時間をかけてじっくり探す必要があります。
この時期を代表するキノコはまずヒラタケです。広葉樹の倒木から発生するキノコで、一度発生場所を見つけると毎年同じ場所に発生します。山の中だけではなく意外と近い場所にも発生し、例えば町中の公園の切株からも発生します。食用として優秀なキノコですので、スーパーなどでは栽培物が売られています。
フユヤマタケも寒いこの時期に発生します。但し発生場所が限られますので、がんばって探してみて下さい。広島きのこ同好会の人に聞くと発生場所を教えてくれるかも。
発生時期が長いキノコで比較的寒さに強いキノコもこの時期に見られます。ニガクリタケ、スエヒロタケなどです。ともに小型のキノコなので、きれいな写真を撮ろうと思ったら、マクロレンズが必要になりますが、うまく撮れたらその造形美に感動しますよ。
11月のキノコ予報
今年は9月にキノコの大爆発があって、その後下火になり10月はあまりいい月ではありませんでした。その反動で、11月は晩秋のキノコがたくさん発生しそうです。但し終盤戦ですので、種類、数はあまり期待できませんが。
11月を代表するキノコは倒木から発生するムキタケとナメコです。広島ではムキタケはたくさん発生しますが、残念ながらナメコは発生する場所が限られていて、見つけにくいキノコとなっています。ともに美味しいキノコですから、がんばって探してみて下さい。今回ムキタケの代わりにオソムキタケの写真をアップしました。ムキタケは黄褐色で、オソムキタケは暗緑色をしています。広島ではどちらも発生します。見つけたらどちらか考えてくださいね。
ムキタケやナメコの発生は11月末ぐらいまで続き、雪の中でも元気に生えています。雪の中でけなげに生きているキノコという題材で写真が撮れますので、発生場所を見つけたら、雪にめげずに撮影に行ってみて下さい。いい写真が撮れると思いますよ。
これ以外ではシモコシ、シモフリシメジ、ヌメリイグチ、キヒラタケをご紹介します。この中でヌメリイグチ以外は少し見つけにくいキノコなので、頑張って探してみて下さい。
10月のキノコ予報
9月初旬は雨が少なくキノコはほとんど出ていない状態が続きましたが、9月中旬以降雨がたくさん降り、一気に盛り返して、山はキノコの山状態になりました。十月も定期的に雨が降りそうなので、久しぶりにいい10月をむかえられそうです。
さて10月はキノコ狩りの季節。皆さんの中にもキノコ狩りの計画のある人もいると思います。そこでクイズ。下の写真のうち、毒キノコが2つ混じっています。それはどれでしょう?
分かりましたか?
答えは、カキシメジとシロオニタケです。キノコを勉強したことのある人なら比較的簡単に答えられたでしょう。難しかったという人は、もっと勉強する必要がありますね。
さてここからが本題です。キノコの種類は3000種類以上と言われています。その中で名前のついているキノコは半分以下。名前が付いていないキノコや知られていない毒キノコがまだまだたくさんあります。実際に山にキノコを探しに行っても、食べられるキノコに出会う確率は1割以下。さらに似たキノコがたくさんあって、図鑑の写真と比べるだけではキノコの同定は不可能です。
キノコ狩りは確かに楽しいアウトドアの活動ですが、危険と隣り合わせです。図鑑の写真に似ているからといって誤って食べないでくださいね。
キノコをちゃんと覚えるためには、経験豊富な先生のいるキノコ同好会などに入ることをお勧めします。広島キノコ同好会をよろしく。
9月の予報
7月の豪雨災害以降雨らしい雨がなく、8月は台風による雨が3日ほど降っただけです。山はどこもカラカラでほとんどキノコが生えませんでした。9月はこれからの雨次第。雨が定期的に降ってくれることを祈るのみです。
9月は1年のうちで2番目にキノコがたくさん発生する時期です。ちなみに1番は7月です。この時期はいろいろのキノコを見ることができますので、キノコを勉強するには一番いい時期です。そこで今回は同定しやすい特徴のあるキノコをいくつかご紹介します。
イグチの仲間では、セイタカイグチ、ヌメリコウジタケをご紹介します。セイタカイグチは写真を見ての通り柄に特徴があり、網目状の大きな隆起があります。赤い地色の柄の上に白い隆起があればまずこのキノコに間違いありません。ヌメリコウジタケは、名前の通り傘や柄に強いぬめりがあります。
テングタケの仲間では、傘の上にピラミッド状の先のとがったイボのあるテングタケダマシ、黄色いつばをもったコタマゴテングタケを紹介します。黄色いつばを持ったテングタケは他にもありますが、柄の株が球根状に丸く膨れていて、傘にツボの破片が付着してるなどの特徴があります。
それ以外では、柄の長さが30㎝以上になる背の高いマントカラカサタケ、とても華奢な姿で少しの風でも倒れてしまいそうなキツネノハナガサ、スカイブルー色で一目でわかるソライロタケなどが分かりやすいですね。
最後に9月、10月はキノコ狩りの季節ですが、毒キノコをいくつか紹介します。シイタケやムキタケと間違って食べられることの多いツキヨタケ、10年ぐらい前に多数の死者を出したスギヒラタケがこれからの季節山に生えてきます。注意して下さい。ウラベニホテイシメジは食べられるキノコですが、これにそっくりな毒キノコ(クサウラベニタケ)も同じ場所に生えていたりしますから、同定はしっかりしてくださいね。
8月の予報
7月8日までに降った大雨により、広島県では甚大な被害が発生しました。広島きのこ同好会の皆さんの中にも直接的、間接的に被害に遭われた方が多数いらっしゃると思います。亡くなられた方のご冥福をお祈りすると共に、被災された地域の一日も早い復興をお祈り申し上げます。
6月は近年になくキノコにとって惠の雨が続きましたが、7月は一転大雨、そしてその直後の梅雨明け、さらに雨なしで高温の日々が続くといった最悪の月となりました。このまま雨なしで7月末まで行ったら、今年のキノコはどうなってしまうのだろうと心配になります。またキノコを探すほうも熱中症を気にしながらのキノコ探しになりますので、今年はなかなかキノコに集中できない8月になりそうです。
こんな時は暑い下界をあきらめ、もみのき森林公園、聖湖キャンプ場、比婆山などの標高の高い山にキノコを探しに行ってはどうでしょうか。
8月発生が多いのは、イグチの仲間とテングタケの仲間です。イグチの仲間では、キアシヤマドリタケ(池田仮称)、アカヤマドリ、アメリカウラベニイロガワリ(広義)などいろいろなイグチが発生します。
テングタケの仲間では、大型のハイカグラテングタケ、さらに大型のオオオニテングタケ、タマシロオニタケなどが発生します。この時期小型の真っ赤で目を引くベニウスタケなども発生し目を楽しませてくれます。
8月のキノコ探しは、スズメバチに遭遇する、キノコ探しに夢中になり熱中症になってしまうなど、リスクが多いですが、注意していればどちらも未然に防ぐことのできますので、安全で楽しいキノコ探しに努めてください。
7月の予報
6月は5日に1回程度しっかりと雨が降り、菌糸の成長に最適な月となりました。この調子で雨が降り続ければ今月はいい月、また今年はいい年になるのではないかと思っています。一つ気がかりなのが、梅雨明けがいつになるかということです。関東地方はなんと6月中に梅雨明けしたので、中国地方も早いのではと心配しています。なるべく遅く梅雨が開けてほしいですね。
7月は一年を通じて一番キノコがたくさん発生する月で、特にイグチの仲間やテングタケの仲間が多く発生します。これらはアセタケ、ベニタケなどの仲間と比べて同定が比較的簡単(といっても難しいのですが)なので、種類を覚える良い月です。図鑑とにらめっこしながら、また顕微鏡を持っている方は胞子を観察して、キノコの名前を覚えて行って下さい。
テングタケの仲間では、きれいな2種類のキノコをご紹介します。タマゴタケ、ヒメベニテングタケで、ともに真っ赤なキノコです。
イグチの仲間からは、赤くてきれいなミヤマベニイグチ、まっ黄色でとても目立つハナガサイグチ、どこにもたくさん生えていて傘の裏側が紫色のニガイグチモドキ、柄が網目状になったモエギアミアシイグチ、以前アキノアシナガイグチと呼ばれていたヌメリアシナガイグチをご紹介します。イグチの仲間はこれ以外にもたくさん出ます。
さてイグチの仲間の見分け方をお教えします。それは傘の裏側がヒダではなくスポンジ状になっていることです。一部ヒダになっているイグチもありますが、大きなくくりとしてイグチ=スポンジ状と覚えておいてください。
最後にもう一つ、ヒロヒダタケをご紹介します。ヒダがとっても広いキノコです。似たキノコはほとんどないので、ヒダが広い=ヒロヒダタケと覚えて下さい。
6月の予報
6月は前半と、梅雨入りした後半とで、キノコの発生数は全く違います。例年前半はキノコを探すのに苦労するのが常ですが、今年は、最近数日おきに雨が降っていますので、前半からいいスタートが切れるのではないかと思います。
まず発生するのがベニタケの仲間です。ベニタケの仲間は一部を除いて同定が難しい、というか全くできないので、ついつい仲間でくくってしまいますが、いろいろなベニタケの仲間が発生します。色のきれいなものも多く、写真の被写体として魅力的です。
梅雨が始まると出てくるのが、テングタケの仲間です。テングタケ、コテングタケモドキなど梅雨明けにかけてたくさん発生します。まさにザ・キノコといった形をしており、赤や黄色い種類もあります。同定も比較的容易です。
この他、黄色い傘が印象的なダイダイガサ、真っ赤なヒイロベニヒダタケ、傘の先端に突起があるイボカサタケの仲間など、おもわず写真と取りたくなるようなきれいなキノコも発生します。
雨が降るとキクラゲの仲間が多く発生しますが、シロキクラゲもこの時期発生します。昔は漢方薬として高額で取引されていたようです。ちょっと見つけにくいですが、水分を含んだ倒木を丹念に探すと、見つかりますよ。
5月の予報
5月はキノコの発生がすごく少ない時期です。暖かくなりキノコの菌糸は順調に成長し始めていると思いますが、菌糸が十分に成長しないと子実体=キノコを作れないためでしょう。キノコの発生は6月まで待ちましょう。
そんな中、この時期に発生するキノコがカンゾウタケです。シイの木の根元付近に発生する赤い肉色のキノコです。毎年同じ場所に発生しますので、発生場所を見つけると、以後簡単に見ることができるキノコです。
松の倒木から発生するマツオウジもこの時期から発生します。広島ではあまり発生数は多くないようです。松から発生するので松ヤニの匂いがします。同定の決め手です。
1年を通じて多く発生するキノコもこの時期から発生します。イタチタケやアミタケです。見つけ易いキノコです。キノコの初心者はこれらのキノコ観察から始めてはいかがでしょうか。
キノコが全く見つからない場合はどうすればいいか? そういう時は視線を変えて冬虫夏草を探してみてはどうでしょう。とても小さいものが多く、また通常のキノコ発生場所から少し目線を変えないと見つかりませんが、アリタケなど変わったキノコを発見できるかもしれませんよ。
4月の予報
1月~3月とキノコ好きには厳しい季節でした。私も1月~3月はコタツでぬくぬくと冬ごもりをしていたせいで、キノコ予報の更新ができませんでした。 ヾ(_ _。)ハンセイ…
桜も開花しいよいよ春本番、キノコの季節の開幕ですので、気を取り直して、今年もキノコ予報頑張ります。
さて、暖かくなるとすぐにキノコが出そうですが、実は1月~3月の期間の次ぐらいにキノコ探しに苦労する月です。あっても1日に2~3種類、それも発生場所にピンポイントで行かないとなかなか見つけることができません。逆に場所を知っていれば、毎年同じように出てくれるのでその点は楽です。
この時期を代表するキノコはトガリアミガサタケです。一般的なキノコの形ではありませんが、れっきとしたキノコです。あまりきれいでない場所に発生すると書いてあるのを以前見たことがありますが、人里近くの公園とか石垣とか、ちょっと変わった場所に発生するようです。
倒木に発生するものにフクロシトネタケの仲間があります。このキノコ、外見だけでは確実な同定ができず、顕微鏡で胞子を見ないと同定できないキノコなのです。顕微鏡のある方は是非胞子を見て同定してみてください。
食用のキノコもこの時期発生します。シイタケとキクラゲです。シイタケは春と秋2回発生し、キクラゲは条件が良ければ春から秋までずっと発生します。食用と書きましたが、食べようと思ったらしっかり同定してから自己責任で食べてくださいね。私の場合、山で見つけたキノコは古かったりするものが多いので、ほとんど食べません。スーパーで買ったもののほうがずっと程度がいいので、買って食べることにしています。
12月の予報
立冬も過ぎいよいよ冬の始まり。キノコ好きにとって厳しい季節が始まります。そんな中、冬を待ちわびたように出てくるのがヒラタケです。優秀な食菌なので先に取られてしまうことが多いのですが、同じ木にたくさん発生するので、一か所で籠いっぱい取れることもあります。頑張って見つけてみてください。
12月から2月、3月まで継続して発生するキノコにセンボンクヌギタケがあります。名前の通り一度にたくさん発生するので、この時期の写真の被写体として優秀なキノコとなります。食毒不明なので、食べることはできませんが、見つけたら是非きれいな写真の挑戦してください。
次にご紹介したいキノコが、アシナガタケです。このキノコ、春ごろからずっと出ていますが、私は冬まで写真を撮らないようにしています。なぜなら撮るものが少ない冬の時期でも見つかる貴重なキノコだからです。雪の間から顔を出す姿を撮ったり、なかなか写真の被写体として面白い存在です。
11月の予報
10月前半はキノコの出はあまり良くありませんでしたが、中旬から復調してきました。台風が来てかなり雨が降ったので、今年の11月は例年より良いかもしれませんね。
11月は今年最後のキノコを楽しめる月です。フィールドの出て存分にキノコを探してみてください。但し11月15日は、狩猟の解禁日です。山の奥深くへ入る時はそこが禁猟区かどうか確認してください。さらにクマも冬眠前の食いだめでうろうろしていますので要注意ですよ。
11月は美味しいキノコが出ます。その中で身近な場所でも出るのがハタケシメジです。丹波シメジなどの名前でスーパーで売られているキノコで、大変おいしいキノコです。 このキノコは人が人工的に手を加えた場所、例えば林道とか公園とかに良く発生します。同定には若干注意を要しますが、見つけたら取ってみてください。但し1点注意があって、ワンちゃんのおしっこがかかっていない場所で探してくださいね。
山の中ではムキタケ、クリタケ、ムラサキシメジ、フユヤマタケなどが発生します。クリタケは個人的にはあまりおいしいとは思いませんが、ムキタケは鍋などに入れると大変おいしいキノコです。ムラサキシメジは全身紫色のキノコで、とても食べられそうにありませんが、食べられます。但しあまりおいしくないそうです。フユヤマタケは発生場所が限られますが、美味しいキノコです。
これ以外にシモコシも発生します。全身黄色のキノコです。日本では食べる人もいるそうですが、海外では死亡例があるので、見つけたら写真を撮るだけにしてください。
10月の予報
9月は雨がそこそこ降ったにもかかわらず、キノコの発生がいまいち良くありませんでした。少し遅れている印象があるので、10月初めから中旬にかけて一斉にキノコが発生するのではないでしょうか。・・・ハズレすかもしれませんが・・・
10月はなんといってもキノコ狩りの季節です。食べられるキノコが多く発生します。ハナイグチ、ショウゲンジ、アミタケ、クロカワ、ナラタケ、ヌメリスギタケモドキ、シロナメツムタケなどなど、多くのキノコが発生します。しかし同じ場所に生えているのではなく、標高や林に生えている樹種などによって発生場所が変わってきます。採りたいキノコがあったらまず図鑑でしっかりと調べてから、山に行ってください。やみくもに山に入ってもそう簡単には見つかりませんよ。
美味しいキノコの横には、必ず一緒に毒キノコが生えています。皆さん食べられると勘違いして食べて、中毒するキノコがカキシメジです。地味ですがれっきとした毒きのこです。またスギヒラタケも一見食べられそうに見えますが、かなり毒の強い毒キノコです。10年ほど前ニュースで話題になりましたが、そのときは何人も死んでいます。
毒キノコの見分け方は、いろいろ言われています。縦に裂けるキノコは安全、色の派手なキノコは毒キノコ、虫などが食べているキノコは安全などですが、すべてウソです。毒キノコは1種類ずつ覚えるしかありません。
手っ取り早く覚えるには、手前みそになりますが、キノコ同好会入って勉強することです。これが一番の早道です。山で安心してキノコ狩りをしたいのなら、ぜひ同好会に入って下さい。
9月の予報
いよいよ待ちに待ったキノコの季節、9月がやっていきます。昨年は8月後半より雨が降りはじめ、9月中旬以降にはたくさんのキノコが発生し、まさにキノコの山状態となりました。今年もそうなるといいですね。
9月はいろいろなキノコが発生します。イグチの仲間では、ブドウニガイグチ、コゲチャイロガワリ、仲良しのアミタケとオウギタケ、テングタケの仲間では、タマゴタケ、あまり図鑑に載っていないコトヒラシロテングタケ、イッポンシメジナ仲間のクサウラベニタケ、ベニタケの仲間のハツタケなど、これ以外にもたくさん発生します。
この中でクサウラベニタケは、毒キノコ御三家の一つ、たいへん中毒例が多いキノコです。見た目がおとなしいので、大丈夫だろうと素人判断して食べてしまうせいでしょう。注意が必要です。このキノコ以外にも、上記きのこの中には、毒キノコも混じっていますので、図鑑で良く調べてみてください。但し野生のきのこは、図鑑だけでは絶対に見分けることができないので、注意が必要です。
キノコ型キノコのほかにも、いろいろな形をしたキノコがこの時期発生します。コウボウフデ、ニカワハナビラタケ、ホウキタケ、ニンギョウタケなどです。キノコを写真で残したい方は、ぜひこの季節のフィールドに出てキノコを探してみてください。
8月のキノコ予報
昨年は雨がほとんど降らず苦戦を強いられましたが、今年はどうでしょう?
さて、雨がなくてもそこそこキノコが発生する場所が高い山です。代表的なものは比婆山、恐羅漢、臥竜山、それともみのき森林公園のある一帯です。この中で一番キノコの発生しやすい場所がもみのき森林公園です。但しここはキノコの採集が禁止されていますので、見つけても写真を撮るだけにしてください。
夏は下界は暑くてやりきれないですが、標高の高い山は5℃ぐらい温度が低いので、避暑と熱中症予防を兼ねてキノコを探してみてはいかがでしょうか。
高い山といっても発生するキノコはほとんど変わりません。その中で比較的同定のしやすいキノコをご紹介します。真っ赤な色をしていて傘の先端がイボのように飛び出しているアカイボカサタケ、イグチの仲間で傘にシワのあるシワチャヤマイグチ、アセタケの仲間はどれも同定が難しいのですが柄の脚部が青いこと同定できるでアオアシアセタケ、ベニタケの中では傘の模様から同定できるアイタケなどです。また、オオワライタケなども同定のしやすい形をしています。さらにオオワライタケは少しかじってみると強い苦みが感じられるため同定を補強するポイントとなります。ただしこのキノコは毒キノコですから、食べないでください。大笑いをして(?)かなり苦しむそうです。
高い山でしか見られないキノコを2つほど紹介します。一つ目はクチキトサカタケです。ブナの倒木に発生するキノコです。ブナ林に行かないと見ることができません。もう一つはツキヨタケです。このキノコも主にブナ林に発生します。
ツキヨタケは夜光るキノコとして有名なキノコです。夜このキノコを撮りに行く人もいるようです。私はというと、夜人里離れた山奥一人で入っていくなんてとても無理です。クマが出るなんて思うと怖くて行けません。またこのキノコ、有名な毒キノコです。シイタケと間違えて食べる人が後を絶たないからでしょう。見つけたら図鑑と見比べて特徴をしっかり覚えてください。平凡な形をしているだけに、かなり同定の難易度は高いですが。
7月のキノコ発生予報
6月に梅雨入りしたのですが、その後も雨がなく、全くキノコの発生が見られない期待外れの月になりました。予報が大はずれです。
最近少し雨が降りはじめましたので、7月はいい月になるのではと思っています。7月は1年で一番キノコの発生する月ですから、今後に期待しましょう。
7月に多く発生するのがテングタケの仲間です。あまり一般的ではありませんがコタマゴテングタケ、クロタマゴテングタケ、テングタケダマシなど、色々発生します。テングタケの仲間は、〇〇テングタケなど名前の中にテングタケとつくもの多く、覚えるのがたいへんですが、一番発生の多い7月に集中的に勉強するといいですよ。
イグチの仲間では、ミドリニガイグチ、キヒダタケなど、こちらも多くの種類が発生します。キヒダタケのような種類もありますが、ほとんどイグチは管孔面がスポンジ状になっているので、イグチ科までは同定がしやすいキノコです。しかしその先が問題で、名前までたどり着けないイグチもたくさんあります。見つけたら頑張って同定してみてください。
ベニタケの仲間も多く発生します。その中で一番人気がチチタケです。場所によってはマツタケと同じぐらいの値段で売られているところもあるそうです。個人的にはマツタケのほうがずっといいのですが、広島では6月から8月にかけて発生しますので、このお宝キノコを是非探してみてください。
キノコ型でないキノコを二つ紹介します。ホソツクシタケとカメムシタケです。ホソツクシタケはホウの実から発生します。ホウの実を見つけたら、じっくりと探してみてください。カメムシタケは冬虫夏草の仲間ですが、発生量が多く冬虫夏草に仲間では、一番見付けやすいものの一つになります。といっても小さいので見つけるのはちょっと大変ですよ。
6月のキノコ発生予報
いよいよ待ちに待った6月ですね。5月は10日以上全く雨が降らず、キノコ探しは大苦戦しましたが、ようやく雨も降り、いい状態で6月に入れそうです。長期予報では、今年の夏は暑く雨が多いそうですので、キノコ的にはいい年になりそうです。
さて、6月のキノコというと、なんといっても森の貴婦人といった雰囲気を持つウスキキヌガサタケです。発生場所は毎年あまり変わらないので、知っている人に場所を聞いて見に行ってください。
6月はテングタケ、イグチ、フウセンタケ、ベニタケの仲間など一斉に発生します。テングタケの仲間ではタマゴテングタケモドキ、カバイロツルタケなどが発生します。タマゴテングタケモドキは、ヒダの色が薄いピンクため、別名アカハテングタケと呼ばれています。光に透かして見ないと分かりつらいですが、見つけたらヒダの色を確認してくださいね。
イグチの仲間では、ハナイグチが発生します。このキノコは秋のキノコで初夏にはめったに発生しないのですが、広島では発生する場所があるんです。探してみてください。
フウセンタケの仲間、ベニタケの仲間もこれから秋遅くまでたくさん発生します。これらの仲間は同定が難しいので、〇〇の仲間で済まされていることが多いのですが、興味のある方は是非とも同定に挑戦してください。
キノコではないのですが、梅雨の時期は粘菌もたくさん発生します。その中でタマツノホコリをご紹介します。極小菌ですがマクロレンズでアップにとると、幾何学的なとても面白い形をしています。小さいため見過ごしがちですが、見つけたらじっくり写真に撮ってみてください。
5月のキノコ発生予報
暖かくなったので、キノコがたくさん出るのではと思いがちですが、例年5月は発生が少なく、キノコ探しに苦労します。そんななか、5月に発生するしてくれるありがたいキノコが、ハルシメジとカンゾウタケです。
ハルシメジには何種類かあるようで、梅の樹下に発生するものをウメノハルシメジと呼んだりします。美味しいキノコとされておりますが、人の梅林に勝手に入らないよう注意してください。ハルシメジが発生する時期は梅の実が大きくなる時期ですので、梅の実とハルシメジを並べて写真を撮ると、季節感の出る写真になりますよ。
カンゾウタケは肝臓(レバー)に似ているのでこの名前が付けられたようですが、このキノコも食となっています。但し食べたことのある人の話のよると、酸っぱくてあまり美味しくなかったそうです。広島では海岸近くの照葉樹林などで発生しますが、発生数はあまり多くないようです。薄暗い森の中で、ポツンポツンと赤い点を見つけたらそれがカンゾウタケで、きっと感動すると思います。
1年を通じて長い期間発生するキノコもこの時期から出会うことができるようになります。アミタケ、ナラタケ、イタチタケなどです。
さて、こういったキノコ達を見つけながら、山を歩いていると、やがて6月。6月から7月にかけての梅雨の時期はキノコが大爆発する時期です。あと1か月半の辛抱ですね。
4月のキノコ発生予報
4月になると桜が咲き、木々が芽吹き、山々は春本番を思わせる景色に変わりますが、キノコのほうはまだまだ冬眠から覚めたばかりで、相変わらず発生する種類は限られます。
アミガサタケと名前のつくキノコの中で、トガリアミガサタケが一番早く3月ごろより発生しますが、4月になるとアミガサタケ、シャグマアミガサタケが発生します。シャグマアミガサタケはアミガサタケと名前が付きますがアミガサタケとは別の種類で猛毒のキノコです。見るからに毒々しいので食べることはないでしょうが、毒成分は揮発性ですので、間違って煮たりしたら、鍋から出る湯気には注意しましょう。見つけやすさは、トガリアミガサタケ、アミガサタケ、シャグアミガサタケの順に見つけにくくなります。
4月の中旬頃、クワの木の下に、槍のような形をしたキツネノヤリタケ、お椀型のキツネノワンが発生します。ちょうどクワの花が咲く時期に発生し、胞子を飛ばしてクワの花を感染させ、落ちた花の中で1年間暮らし、また翌年花の時期の発生し、胞子を飛ばすといった生活をしているようです。一度発生場所を見つけると、毎年必ず発生しますので、頑張って探してみて下さい。
冬虫夏草の仲間では、オオセミタケがこの時期発生します。冬虫夏草の中では比較的大型で発生数も多めなので見つけやすいタイプですが、いざ探すとなると見つけにくいキノコです。運よく見つけられたら、そこが冬虫夏草の発生場所「坪」ですので、坪を覚えれば毎年見つけやすくなります。
一般的なキノコ型のキノコとしては、ミイノモミウラモドキが4月ごろより発生します。このキノコは秋までポツポツと発生しあまり珍しくはありませんが、キノコの少ないこの時期は貴重な被写体となります。
3月のキノコ発生予報
3月に入ると、種類は多くないですが、数種類のキノコが顔を出し始めます。多くがこの時期しか発生しないもので、形や色が特徴的な珍しいキノコ達です。
2~3年前に広島で新たに見つかったキノコが、シロキツネノサカズキモドキです。全国的にも発生数は比較的少ないようです。見つかった場所は県東部の渓谷沿いの道で、湿気の多い場所に発生します。確認されている場所は1か所のみですが、渓谷沿いに発生しますので、がんばって探してみてください。
山口県になりますが、秋吉台周辺では真っ赤なベニヤマタケが発生します。写真の被写体向けの大変美しいキノコですが、日光に当たるとすぐに退色してしまいますので、きれいな写真を撮りたければ、雨が降った翌日がねらい目です。
3月後半になると黄色い頭のカンムリタケが発生し始めます。発生場所は水が湧き出ているような場所で、広島県内では、ちょっと探せば簡単に見つかると思います。全国的には、珍しいキノコなのですが。
トガリアミガサタケも、3月から4月にかけて、発生します。発生場所は、山よりもむしろ都市に近い場所です。市内の公園など丹念探すと見つけられますよ。
朽木に発生するフクロシトネタケの仲間も面白いキノコです。形は何の変哲もないチャワンタケ型ですが、胞子を見ないと同定できないキノコなのです。胞子の両端がくちばし状なのが、フクロシトネタケ、毛のような突起物があるのがオオシトネタケです。見つけたらぜひ顕微鏡で胞子を確認してください。さらに胞子がくちばし状や毛のような突起物になっていないフクロシトネタケの仲間もあるようで、興味が尽きませんね。
2月のキノコ発生予報
2月は一年中で一番寒い時期です。発生するキノコも非常に少なく、1月と同じようなキノコばかりですので、1月と同様、2月は固いキノコを勉強する時期です。
但し1種類だけ、2月に発生するキノコがあります。それはツバキキンカクチャワンタケです。椿の花が咲く時期に、椿の樹下に一斉に発生します。場所よって出る出ないがありますが、出る木の下には、一度に何10本と発生します。中国地方では、萩の笠山が椿で有名ですが、ツバキキンカクチャワンタケもたくさん発生します。土の表面の枯れ葉を除くと下にたくさんのツバキキンカクチャワンタケを見ることができます。今年は2月11日から椿祭りが開催されますので、萩の観光を兼ねてキノコ探しに行かれてはどうでしょうか。
<ワンポイントアドバイス>
ツバキキンカクチャワンタケは小さいチャワンタケ型で、なんの変哲もない形をしています。それだけ撮っても面白くも何ともありません。必ず椿の花や花弁を横に置いて撮ってください。ちょっとやらせになりますが、これが大事です。
1月のキノコ発生予報
1月は、固いキノコの勉強をしましょう。といっても固いキノコがこの時期に生えるわけではありません。夏や秋に生まれたキノコが、朽ちずにゆっくり成長してこの時期に残っているのです。
どこにでもあるのがカワラタケです。どこにでもあるので皆さんあまり注目しないようですが、色にも変化があり、環紋を生かした写真を撮ればいい写真が撮れます。アラゲカワラタケはカワラタケより白っぽい表面に粗毛を生やしたようなキノコですが、このキノコもじっくり写真に撮るとキレイな写真を撮ることができます。
発生数は少し減りますが、よく似たキノコにチャカイガラタケとエゴノキタケがあります。表面では区別ができないので、裏面(下面)の違いで区別します。この時期の勉強してください。
1月にも柔らかいキノコが発生します。センボンクヌギタケやシイタケです。発生数は少ないので見つけるのは少々難易度が高いですが、頑張って探してみてください。
12月のキノコ発生予報
柔らかいキノコの発生はほとんどなくなりますが、その中で冬に発生する代表的なキノコが、ヒラタケとエノキタケです。どちらも大変おいしいキノコで、スーパーなどでは栽培物が売られていますが、天然物も意外と身近な場所で発生します。近くの公園、近くの里山など、遠くまで行かなくても見つけることができます。同じ場所に何年も続けて発生しますので、一度見つけると長い間観察ができます。
12月も後半になると時々雪が降りますが、雪の中で懸命に生えているキノコ達は、写真の被写体としてたいへんきれいです。雪が降ったらカメラを持ってキノコを探しに行きましょう。普段撮れないような写真が撮れますよ。
身近なキノコでどこにでもあるキノコにスエヒロタケがあります。しかしこのキノコ、写真に撮るとたいへんきれいなキノコなのです。他に撮るものがないときは、是非ともスエヒロタケを探しに行ってください。アップで撮るととてもきれいです。
11月のキノコ発生予報
11月の声を聴くとキノコも終盤戦。だんだんキノコを探すことが難しくなってきます。しかし11月は、最後の楽しみで、美味しいキノコが発生します。
この月を代表するキノコはナメコです。ブナの倒木から発生する皆さんよくご存じのキノコです。スーパーなどで売っているナメコは頭の丸い小粒のものが多いですが、天然ものは傘が開いて大きくなります。傘が開いても味は同じ。ぬめりがあってたいへん美味しいキノコです。
ブナ林帯だけでなく少し標高の低いところでも発生する美味しいキノコはムキタケです。ナメコと同じように倒木から発生しますが、同時にたくさん発生するので、うまく見つけられれば大量に採ることができます。但し9月の発生予報でもご紹介しましたが、毒キノコのツキヨタケも同じ木から発生しますので、注意が必要です。
地上からも美味しいキノコが発生します。シモフリシメジとチャナメツムタケです。特にシモフリシメジは絶品で大変おいしいキノコです。但しこのキノコもたいへんよく似た毒キノコがありますので、ちゃんと見分けられないのであれば採ってはいけません。
これ以外では、紫色のきれいなムラサキシメジや黄色いシモコシなどが晩秋を代表するキノコです。極小キノコでは、鮮やかな黄色をしたヒメカンムリタケが発生します。高さは1~2cmぐらいです。ぜひ写真撮影に挑戦してください。
次の月のキノコの発生状況を、過去の発生状況を踏まえ予報します。毎月20日頃更新します。
最近、雨が多いですね。このおかげで、キノコのほうはかなり復調してきました。これからもっと気温が下がると秋キノコの本番となります。ただし10月も後半になりますとキノコの発生がぐっと落ちますので、キノコを観察するのは10月中旬までがベストです。
秋はキノコ狩りの季節といわれ、食べることのできるキノコが多く発生します。クリタケ、ショウゲンジ、アカモミタケ、ハツタケ、ナラタケ(人によっては中毒します)、シイタケ、9月の発生予報でご紹介したニセアブラシメジなどです。これ以外にも食べることのできるキノコは多く発生し、キノコ好きにとっては楽しい季節となります。しかしキノコ初心者にとって、キノコを同定することはたいへん難しいものです。キノコ狩りをする場合は、必ずキノコに詳しい人と行くようにしてください。(中には自称名人もいますので要注意です。)
もう一つの楽しくキノコ狩りをするためには、きのこ同好会に入ってちゃんと勉強することです。ちょっと手前味噌になりますが。
この時期、標高の高いブナ林にも魅力的なキノコが発生します。ウスキブナノミタケとアカチシオタケです。里山だけでなく、たまには森林浴を兼ねてブナ林を歩き、キノコ探しをしてみてください。
9月のキノコ発生予報
9月は気温も下がり雨も多くなることから、多くのキノコが発生します。しかし今年は8月がほとんど雨が降らず地面がカラカラな状態なので、キノコが復調するにはまとまった雨が続かないとだめでしょう。
9月に発生するキノコのなかで形態的に面白いキノコをいくつか紹介します。まず一番目がシャカシメジ。小さなきのこが束になってまとまって発生する姿が、お釈迦様の螺髪(らほつ)にそっくりなのでこの名前が付けられたようです。次に紹介したいのがニセアブラシメジです。形はごく普通のキノコですが、発生の仕方が変わっていて、大量のニセアブラシメジが枯れ葉の下にひっそりと隠れて発生します。1本見つけたらその周りを探すと次から次へと出てきてびっくりすることがあります。きのこの大きさからいうと大型のキノコの部類に入るマントカラカサタケもこの時期発生します。傘の直径が20cm、高さが30cmにもなります。キノコ型でないキノコでは、ウスムラサキホウキタケも発生します。写真の通りたいへんきれいなキノコですが、発生量が少ないのでなかなか見つかりません。
さて、9月には食べられるキノコが多く発生します。しかし毒キノコも同じくらいたくさん発生しますので要注意です。ここで毒キノコ御三家と呼ばれているキノコを紹介します。
まず1番目が、カキシメジ。見た感じは茶色の地味なキノコなので、大丈夫だろうと勝手に判断して中毒になる人が後を絶ちません。派手なキノコ=毒キノコという迷信は間違っています。
2番目がツキヨタケです。おそらくシイタケ間違えて食べる人が多いせいでしょう。これも茶色の地味なキノコです。茶色のキノコは要注意ですね。
3番目がクサウラベニタケです。これも地味なキノコです。よく似たキノコで食べられるキノコに、ウラベニホテイシメジがあります。クサウラベニタケとウラベニホテイシメジはキノコの専門家でも区別が大変難しいキノコです。素人判断は危険ですから、食べるときは必ず分かった人に見てもらいましょう。
9月に入ると、マツタケ、コウタケ、クロカワなどの高級キノコが発生します。これらを狙って山に入る人が増えるのもこの時期です。しかしこういった高級キノコは勝手に採ると窃盗罪に問われます。人の山に勝手に入って何万円分ものマツタケを黙って採られたら、持ち主は怒って警察に通報するということは容易に想像できますよね。従ってそうならないためには、山の持ち主から許可を取ったり、場所によっては入山料を取るところもありますので、入山料をちゃんと払って山に入るようにしてください。
楽しかるべきキノコ狩りが最悪のキノコ狩りにならないようルールは守りましょう。
8月のキノコ発生予報
8月は7月に比べて、キノコの発生数は少なくなります。雨が少ないせいや、気温の関係で減少するようですが、キノコの端境期といえるでしょう。
少ないとは言いつつも、イグチの仲間やテングタケの仲間は、雨などの条件が整えば元気に出てきます。色々なイグチが発生しますが。中でも目立つのがセイタカイグチです。このキノコ、広島ではたくさん発生しますが、関東ではほとんど発生がありません。地域性があるのですね。小さいイグチの仲間では、ヒメヌメリイグチが発生します。小さいうえに発生数も少ないため、見つけるのに苦労するキノコです。イグチの仲間は変色するものが多いのですが、その中でもが一番色の変わりやすいアメリカウラベニイロガワリがこの時期発生します。見つけたら絶対触らないようにしてまず写真を撮り、その後でゆっくりと触ってみてください。なぜって、触ったらすぐに触った部分が青黒く変色するからです。
テングタケの仲間では大型(キノコ界では超大型?)のキノコが発生します。一つはオオオニテングタケで、里山で大発生します。出るときは何10本という単位で発生しますので簡単に見つかります。もう一つはハイカグラテングタケです。これも大型のキノコですが、発生数が少ないので、少し見つけずらいキノコです。広角レンズで下から見上げるようにして、周りの林と一緒に撮ると迫力のある写真が撮れます。
8月の一番のねらい目は、ソライロタケです。小型でスカイブルーの大変きれいなキノコですが、数が少なく、見つけられたら大変ラッキーです。広島では比較的多く発生しますが、全国的には発生が限られ、キノコ好きでも見たことのない人のほうが多いキノコです。
暑いのはイヤという人にお勧めなのが、高い山でのキノコ探しです。広島県にはあまり高い山はありませんが、もみの木森林公園、比婆山、恐羅漢、聖湖キャンプ場、臥竜山などがねらい目です。万が一キノコがなくても、涼しい環境の中、森林浴をしてきたと思えば十分満足できます。でも、じっくり探せば、トンビマイタケやウスヒラタケ、フサフサとした感じのワタカラカサタケなどが見つかります。
注意!!・・・そろそろカエンタケが出始めます。超が付くくらいの猛毒キノコです。キノコの汁が付いただけでも爛れるといわれています。見つけたら写真を撮るだけにしましょうね。
7月のキノコ発生予報
7月は1年中で一番キノコが発生する時期です。まさにキノコが爆発する月です。
キノコは一般的に森林で多く発生すると思われていますが、7月は身近な公園やお寺の境内などにもたくさんキノコが発生します。普段見逃しがちな場所も丹念に探してみてください。
この時期に一番元気なのが、テングタケとイグチの仲間です。テングタケの仲間では、ダントツの一番人気、タマゴタケが発生し始めます。真っ赤な色をしているたいへん派手なキノコです。同じく赤い色をしたヒメベニテングタケもこの時期に発生します。タマゴタケは公園や林の中などで、たくさん発生し見つけやすいですが、ヒメベニテングタケはやや標高の高いところに出るので、少し見つけにくいでしょう。しかし、とてもきれいでフォトジェニックなキノコですので、一度は写真に撮っておきたいキノコです。カメラを持って探しに行きましょう。香川県琴平町で見つかったので琴平の名前が付いたコトヒラシロテングタケも7月の終わりごろから発生します。
イグチの仲間では、傘の直径が30㎝近くなる巨大なアカヤマドリがこの時期発生します。あまりの大きさに山で出会ったら、思わずオオッーと声が出てしまいそうになります。その他、ミヤマベニイグチ、ハナガサイグチ、ヌメリコウジタケ・・・・いっぱい発生します。以前アキノアシナガイグチと呼ばれていたヌメリアシナガイグチの1回目の発生もこの時期です。
ベニタケの仲間もたくさん発生します。ベニタケは同定が難しいので敬遠しがちですが、その中で比較的分かりやすいチチタケが出始めます。チチタケは栃木県でマツタケと同じぐらい人気が高いキノコだそうです。
腹菌類の仲間も多く発生し始めます。この仲間は、傘のある一般的なキノコの形とは全く違っています。サンコタケ、コイヌノエフデなど「えっ、これがキノコ?」と言ってしまいそうなユニークな形をしています。腹菌類の仲間は見つけにくい部類に入りますが、写真にとると大変面白いキノコですので、頑張って探してみてください。
6月のキノコ発生予報
いよいよキノコシーズン突入です。特に梅雨の時期が1年で一番キノコの発生する時期となります。時間の許す限り山に入って、キノコを観察することをお勧めします。
この時期の一押しキノコは、ウスキキヌガサタケとアカダマキヌエガサタケです。共にレースをまとったたいへんきれいなキノコです。但し、最近のアカダマキヌガサタケの発生情報は、あまり入ってきません。竹林に発生しますので、頑張って探してみてください。
テングタケの仲間が一番元気な時期は、6月から7月にかけてです。秋になると少し発生数が減少するので、テングタケの仲間はこの時期に観察しましょう。また、テングタケの仲間には猛毒のキノコが多いので、併せて毒キノコの勉強をして下さい。
イグチの仲間では、ヤマドリタケモドキの大発生が見られる時期です。比較的人家に近いところにも発生する大型のキノコで、柄の網目が特徴的なキノコです。
いわゆるキノコ型ではないキノコの仲間のノボリリュウタケやシロキツネノサカズキなどもこの時期発生します。共に写真に撮ると見栄えのするキノコですので、挑戦してみてください。
キノコではないですが、エダナシツノホコリなど粘菌類もこれからの時期に発生します。粘菌は超小型ですが、大変美しい姿をしています。きれいに撮るためには超接写が必要です。
5月のキノコ発生予報
今年は今のところ雨が定期的に降っているので、キノコの発生は平年並みかそれ以上の期待ができます。但し、キノコの本格的発生シーズンは6月に入ってからになりますので、キノコ探しには苦労しそうです。
この時期に発生する代表的きのこは、照葉樹林のシイ、カシなどから発生するカンゾウタケです。真っ赤な毒々しい色をしたキノコですが、食べられるキノコです。しかし食べた人の話によると、酸っぱくて歯ごたえは発砲スチロールのようだとのことですので、見つけたら取らずに写真を撮るだけにしましょうね。
松の倒木から生えるマツオウジもこの時期を代表するキノコです。毒キノコですが、大きくて立派なキノコです。広島県内では発生数はあまり多くないので、見つることができたらラッキーですよ。
イグチ科のキノコもボチボチ出始めます。最初に出てくるイグチがアミタケやヌメリイグチです。共に秋にも出るキノコで、年2回発生します。
この時期、水辺では、ミズベノニセズキンタケを観察することができます。小型のキノコですので、見つけにくいですが、小さな流れの中の倒木などから発生しています。
<会員の皆様>
キノコの詳しい発生場所や発生時期については、メーリングリストで別途お知らせします。是非とも見つけて、発見情報を事務局までお知らせください。