桑の実

皆様
 お久しぶりです。因島のDです。
緊急事態宣言の中、一人(orカミサンと二人)で、自然とだけ
3密をしています。
 どなたか添付のキノコ(p1,2)の種名を教えて頂ければ有り難いです。
 
I様
 桑の実菌核病の詳細情報、有り難うございました。
5/28(金)に因島で見たマグワの実のphotoを添付しました。
小生はてっきり、実は白→赤→黒と熟すものと思い、黒を賞味しました。
少し酸っぱかったですが美味でした。
 菌核病の情報に接し、植物図鑑ではどのように記載されているのか
を添付の表にまとめてみました。
 それによると、世界の先人達は、知ってか知らずか、菌糸におかされた
白い実も含めて、うまいうまいと食べていたことになりそうです。
 1989年初版の保育社の本郷図鑑に、「菌核病菌はよく知られている」との
記述がありますが、Iさんの情報源はいつ?なのか、教えて頂けると有り難いです。
(植物分類学者の皆さんは、このことをご存知でなかったのでしょうか?)
(よく似たことは、ギンリョウソウにも言えそうです。腐生植物の名が、未だ流通して
 しているようです。)
 
長々と書きましたが、以上、よろしくお願いします。

 

コメント: 4 (ディスカッションは終了しました。)
  • #1

    Y.K (日曜日, 06 6月 2021 18:31)

    D様

    このきのこを撮影されたのはいつごろでしょう。
    傘には粘性がありますか。エノキタケのように見えるのですが。
    もし傘が微毛に覆われ粘性がなかったらビロードエノキタケを疑ってみましたが
    ひだが黄色でないので違うようです。もしごく最近に撮影されたのであれば
    エノキタケも疑わしくなります。

  • #2

    T.D (日曜日, 06 6月 2021)

    K様、皆様

     舌足らずで申し訳ありません。
    撮影日は5/28,樹木は広葉樹と思われます。
    傘はMax3cmφで、多数重なっていました。柔らかく、
    粘性もあったようです。柄は短く、急角度に曲がり、
    黒みがかった褐色で微毛がありました。
     ご提案のように、エノキタケのような気がしてきました。

  • #3

    T.I (日曜日, 06 6月 2021 18:35)

    D 様
    皆様

    > 小生はてっきり、実は白→赤→黒と熟すものと思い、黒を賞味しました。

    子房の膨らみ始めは白というより淡緑色ですね(その後、薄ピンク→赤→紫黒色と熟していきます)。
    淡緑色から白色に熟す品種もあり、これがリンネのMorus alba L.という学名のもとになったようです(SPECIES PLANTARUMⅡには生育地:中国とのみ記載されています)。
    沢山実る果実の一部が白いのではなく、個体全部の果実に色素(アントシアニン)が欠落している品種のようで、交雑種も多種存在するようです(種内変異の範疇なので交雑というのも変ですが)。
    日本のマグワやヤマグワで菌の感染によって白くなった実は、これとは全く異なりますので、食べない方が無難です(特に生では・・・カビですから)。
    Dさんが纏めていただいた図鑑で「樹に咲く花」315頁と317頁の下段写真の白い果実は、明らかに感染果実ですね。

    正常果実、感染果実、感染果実内顕微鏡像の画像も添付(感染果実)しましたので、参考にして下さい。
    (念のため、私の観察している桑はヤマグワMorus australis Poir.です)

    > 世界の先人達は、知ってか知らずか、菌糸におかされた
    > 白い実も含めて、うまいうまいと食べていた

    大変興味深い記述ですが、出典はどちらの文献でしょうか(味覚、もしくは摂食者の生理的変化について記述はありませんか)。

    > 1989年初版の保育社の本郷図鑑に、「菌核病菌はよく知られている」との

    キツネノワンに関しては1901年の原記載において、またキツネノヤリに関しては1903年の原記載において既に知られていました。
    というか、この2種の研究は日本の植物病理学の草分けである白井光太郎がドイツ留学中の仕事(病理の)で、P. Hennings が Fungi japonici という論文で2種を含めて発表されたのです。
    参考までに当該部分を添付しました(昔は病原性生物も平気で国境を越えて持ち込めたんですね)。
    ただし、部分和訳の正確性は保証の限りではありません(ドイツ語苦手・・・って日本語もですが)。
    だれかドイツ語が得意な方、ちゃんとした翻訳お願いできませんかね。
    私もこの2種の存在を知った20年近く前に「実に感染して菌核化し、翌年発生する」と教えていただいた記憶があります。

    > 植物分類学者の皆さんは、このことをご存知で

    植物分類学上何の問題もないので触れないだけだと思いますが、植物病理では昔から椹肥大菌核病、椹縮小菌核病として記述さているようです。
    参考までに「農業生物資源ジーンバンクの該当ページのURLです。
    https://www.gene.affrc.go.jp/databases-micro_pl_diseases_detail.php?id=1222

    リンネやヘニングスの大書を調べたりして、良い勉強になりました。

  • #4

    T.D (日曜日, 06 6月 2021 18:36)

    皆様、因島のDです。
     K様、お礼が遅れましたが、エノキタケの件、有り難うございました。
     
     I様、詳細な調査情報、有り難うございました。
       お尋ねの「・・うまいうまい・・」は、小生がまとめた、手持ちの植物図鑑5冊の記述だけから、
      小生が推論したものです。
       それにしても、詳しい情報に接するごとに、新たな疑問が浮かんできます。
      その最大のものは、日本のマグワ(中国原産で蚕の飼料として各地で栽培されてきたもの)
      の学名に、Morus albaを当てたことです。そして最新の権威ある日本の植物図鑑に、「ときに
      白熟のものもある」と記述していることです。
       しかし、もう詮索するのはヤメにしたいと思います。今後DNAの分析が進んで、
      日本のマグワが、リンネが命名したM.albaとは異なることが判明して、その学名が改められることを
      期待したいと思います。

       最後に、皆様にお願いです。マグワ(orヤマグワでも)の中で、果実が菌類に
      おかされていないもので、淡緑色から(直接に?)白色に熟するものの情報をお持ちの方が
      おられましたら、是非紹介してほしいと思います。